『宇宙刑事シャイダー』がパンチラアクション満載になった理由 「女刑事アニー」の役割とは
演じた女優は「パンチラシーンが嫌だった」

『シャイダー』の2年後に放送された『時空戦士スピルバン』では、シャリバンの渡洋史さんが再び主演します。スピルバンの相棒のヒロイン・ダイアナを演じたのはJAC所属の澄川真琴さんでした。ダイアナはスピルバン同様に「結晶」してコンバットスーツで戦います。この時点で、ヒロインのダイアナが主人公と同等に戦う立場にステップアップしたのです。
ダイアナはアニーと比較すると、パンチラどころかパンモロといえるほど露出が多かったものの、それほど話題にならなかったようです。
ボーイッシュな澄川さんのアクションはオーバー過ぎたのでしょうか? 書籍『宇宙刑事大全』(双葉社)で故・円谷浩さんは、「森永は当時、パンチラを凄くイヤがっていました」と発言しています。そんな森永さんはスピルバンの姉・ヘレンでレギュラー出演して、『シャイダー』のアニーほどではありませんが、再びパンチラアクションを見せていました。
『シャイダー』の放送終了から年月が過ぎ、2014年に東映Vシネマ『宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION 焼結編』で、30年ぶりにアニーが再登場します。ドラマの最終回で考古学に学ぶためエジプトへ渡ったアニーは、その後、医療に目覚めて医師になっていたのです。パンチラアクションはシャイダーの新しい相棒、タミーに受け継がれました。
メタルヒーローシリーズ初期の「宇宙刑事」シリーズは、スタントなしの俳優のアクションが魅力でした。バトルになると真っ先に変身することが多い現在の特撮番組からは、アニーのようなアクションヒロインの誕生は難しいかもしれません。
(LUIS FIELD)