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『マイトガイン』伝説の最終回から30年 視聴者を驚かせたラスボスの正体は!?

ヒット作『勇者特急マイトガイン』は最終回から、30周年を迎えます。多くのファンから注目された最終回でしたが、ラスボスの一言で視聴者は茫然となりました。その問題発言について解説しましょう。

大人気作だったゆえに期待の集まった最終回

『勇者特急マイトガイン』メインビジュアル (C)サンライズ
『勇者特急マイトガイン』メインビジュアル (C)サンライズ

 本日1月22日は、「勇者シリーズ」第4作のアニメ『勇者特急マイトガイン』の最終回「嵐を呼ぶ最終回」が1994年に放送された日です。放送から30年を迎えたエピソードですが、その与えたインパクトは現在でもファンの間では語り草になるほどでした。

 もともと「勇者シリーズ」は男児向け作品でしたが、それよりも上の層にも特に人気が高かったのが本作『マイトガイン』です。当時のアニメ雑誌の表紙を飾り、何度も特集を組まれていました。今でも、「勇者シリーズ」のなかで特に人気のある作品のひとつです。

 その魅力のひとつに挙げられるのが、主人公である「旋風寺舞人」の存在でした。ロボットアニメといえばリアルな世界観で、主人公が悩むことで成長していくというパターンが主流となった時代とは真逆で、往年のヒーローを思わせる熱血漢の舞人は当時のファン層のハートをガッチリつかみました。

 ヒロイン「吉永サリー」の存在も、多くのファンを生んでいます。やさしく礼儀正しく可憐ながらも芯の強い女性というのも、往年のテンプレートヒロインですが、時期的にあまりなかったタイプだったことが人気に拍車をかけたのでしょう。

 このふたりの他にも、舞人の好敵手となる雷張ジョーも人気の高いキャラでした。他にも1話限りのゲストながらブラックガインや、胡蝶といったキャラも人気があり、幅広い層の視聴者が楽しめた作品だったのです。

 本作は基本的に1話完結スタイルでさまざまな悪と戦う物語でしたが、重要なエピソードは複数回にわたって繰り広げられました。最終回も当然、連続ストーリーになっていて、その伏線は第43話「悪魔の洗礼」から始まっています。

 この43話であらゆる損傷を瞬時に回復する、「魔のオーラ」を持った「洗礼ロボ」が登場しました。舞人もジョーも苦戦するなか、なぜか再生能力が止まってしまうという奇跡が起こり、かろうじて勝利を得ることになります。

 続いての第44話「最後のクリスマス」ではクリスマスパーティー終了後から、本作のラスボスであるブラック・ノワールによる「クリスマス・オペレーション」という世界征服計画が発動、物語は最終回まで怒涛の展開となりました。

 この44話から最終回までの脚本を担当したのが、ベテラン脚本家の小山高生さんです。小山さんは本作のメインライターであり、その世界観構築を担った人でした。過去には『タイムボカン』シリーズ、『魔神英雄伝ワタル』や『ドラゴンボールZ』といった作品のシリーズ構成も手掛けています。『マイトガイン』躍進の立役者のひとりと言えるでしょう。

 ちなみにこのクリスマス・オペレーションという作戦名は、玩具会社に対する皮肉とも言われています。オモチャがもっとも売れる時期はクリスマスということで、どの玩具会社も「クリスマスまでは商品を売れるよう努力するように」という要望をアニメ制作会社に言うのが通例でした。

 つまり、クリスマスが終わったので、これからの展開は製作会社が好きにやらせてもらう。……そうとらえられるわけです。そして、この皮肉はブラック・ノワールというラスボスの正体に直結していたとも言えます。

【画像】え…っ? 何度見てもかっこよ!これが「ガイン」「マイトウイング」「ロコモライザー」によるマイトガインへの「完全合体」の瞬間です(3枚)

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