惜しくも歴史に埋もれていった…意外な企業の手がけたゲーム機「見たことない」「今は高値!」
ゲーム機のなかには主流にならなかったものの、名の知れた大企業がゲーム機を発売していたものがあります。独自の魅力を持っているゲーム機はいまでも支持を集め、ネットオークションでは高値で取引されていることも。この記事では、時代の影に隠れてしまったゲーム機を紹介します。
ライバル機がなければ…時代が変わっていたかも?
1983年にファミコンが発売され、ゲーム業界を席巻しました。その後、さまざまなメーカーが独自のゲーム機を開発し、ハードの戦国時代に突入していきます。しかし、名の知れた大企業が手がけたゲーム機のなかで、ひっそりと歴史に埋もれてしまったものがあります。この記事では、高性能ながら普及しなかったものや、意外な企業が手がけたゲーム機を紹介します。
最初に紹介するのは、1994年に松下電器産業から発売された「3DO REAL」です。アメリカの企業が開発した「3DO」という32ビットのマルチメディア端末のライセンスを使用し、松下電器産業がハードを開発し「3DO REAL」として発売しました。
「3DO REAL」は高性能なゲーム機として、ゲームファンから注目を集める存在でした。しかし、1994年にソニーから発売された「PlayStation」の勢いに押され、一般層への普及には至りませんでした。また価格面でも「PlayStation」に比べて割高だったことも、ゲーム好きな子供たちが手を出しにくかった要因になったようです。
そんな「3DO REAL」ですが、『ストリートファイターII X』の移植版ソフトが発売されるなど、コアなファンからは熱い支持を集めていました。SNSでは「ロード時間も短く、性能の良さを感じた」「デザインがとてもカッコ良かった」などの声が見られます。
また学習雑誌のイメージが強い学研こと学習研究社(現:学研ホールディングス)も1983年に「TVボーイ」というゲーム機を発売しています。1983年といえばファミコンが発売された年。「TVボーイ」も時代の流れをとらえていたといえるでしょう。
「TVボーイ」には、ハード本体の右側に上下左右に動かせる、大きめのコントローラーが設置されていました。さらに左側には持ち手のような部分があり、ボタンがひとつ付いていて、それらを操作し遊ぶことができました。価格は同時期に発売されたゲーム機よりも安く手に取りやすい設定です。しかし、同時期に発売された他のゲーム機と比べて、グラフィック面などが良いとは言えません。
結局、「TVボーイ」は人気を獲得することができず、発売されたソフトもごくわずかでした。SNS上では「ファミコンと同じ年に発売されていたなんて驚き」「TVボーイはなんとなく聞いたことがあるだけで、見たことがない」など、存在を知らなかったというコメントが多く見られます。ある意味、「伝説」ともなっているゲーム機だといえます。