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子供たちのお城だった「おもちゃのハローマック」 令和時代の「復活」に期待?

最盛期には500を超える店舗を展開しながらも、2008年に全店が閉店した「おもちゃのハローマック」は、まるで小さなお城のような建物が印象深いお店でした。10代の頃に近所の店舗に通い詰めた記憶を持つライターの早川清一朗さんが、当時の思い出を語ります。

お店に向かう少年の白い息と、寒さを忘れるほどの喜び

「おもちゃのハローマック」の店舗を飾った、カラフルな「ハローマック」のロゴ(画像:チヨダ)
「おもちゃのハローマック」の店舗を飾った、カラフルな「ハローマック」のロゴ(画像:チヨダ)

 最盛期には500を超える店舗を展開しながらも、2008年に全店が閉店した「おもちゃのハローマック」は、まるで小さなお城のような建物が印象深いお店でした。10代の頃に近所の店舗に通い詰めた記憶を持つライターの早川清一朗さんが、当時の思い出を語ります。

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 冬が来ると、どうしても「おもちゃのハローマック」(以下、ハローマック)のことを思い出します。

 クリスマスプレゼントを買ってもらい、大喜びした記憶。

 お年玉をポケットに押し込み、自転車を飛ばしてハローマックに向かう時の、顔に突き刺さる風の冷たさ。

 ハローマックの思い出は、その多くが白い息と、寒さを忘れるほどの喜びがセットになっていたような気もします。

 筆者が子供の頃はどこに行っても見かける存在だったおもちゃ屋ハローマックは、白とピンクで彩られた小さなお城のような外見をしており、車で店の前を通りかかっただけでも「あ、今あそこにハローマックがあったな」と気づけるほどの存在感にあふれていました。

 お金もないのに近所のハローマックに通い詰めては店の中いっぱいに並べられていたおもちゃ、特にファミコンやスーパーファミコンのカセットを眺めて回り、小遣いやバイト代を貯めてまた来よう……そう決意したこともしばしばです。

 そう、昔、おもちゃは街のおもちゃ屋で購入するのが一般的な光景でした。

 しかし今は、街のおもちゃ屋などそう簡単に見つけることはできません。かつてはあちらこちらに店を構えていた個人経営のおもちゃ屋やチェーン店は、ほとんど姿を消してしまいました。今はおもちゃを買うとなれば、大型量販店か電気店、通販が当たり前の時代です。

 500店舗を超える規模を誇ったハローマックも、今はどこにもありません。

 筆者が通った店舗も、今はお好み焼き屋になっています。かつてその場所に子供たちが通い詰めた夢の城があったことを示すのは、あの特徴的な店の形のみです。

チヨダの公式サイトに掲載されている、「なつかしのハローマックの店舗」
チヨダの公式サイトに掲載されている、「なつかしのハローマックの店舗」

 ハローマックの経営母体だった株式会社チヨダの公式サイトには、「なつかしのハローマックの店舗」という、昔ハローマックだった店舗の特集ページがあります。多くはチヨダが経営する「東京靴流通センター」や衣料品を扱う「マックハウス」に転用されているようです。

 ……こうして色々と書いていると、どうしても忘れられない「あの時」の記憶がよみがえってきました。そう、筆者が友人から聞かされた「ハローマックの終わりの始まり」の話です。

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