思わず主人公に同情? 壮絶なNTR展開のマンガ 「胸糞悪い」「絶望的」
マンガで描かれる登場人物の恋愛模様は、読者に注目される要素のひとつです。しかし思いがけないNTR(寝取られ)展開にショックを受けたり、後味の悪さを覚えたりすることもあります。今回は、そんなNTRシーンが話題になったマンガを振り返りましょう。
彼女が味方するのは敵の方…
フィクションでたまにある、恋人や配偶者を寝取られてしまういわゆる「NTR(寝取られ)」シーンは、衝撃的で複雑な気持ちにさせられます。今回は「見ていられない」「理不尽すぎる」と、今も話題になる人気マンガのNTRシーンを振り返ります。
●『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(著:花沢健吾)
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』は、主人公・田西敏行の不憫な境遇やヒロインのNTR展開が話題になったマンガ作品です。営業成績は低く、彼女もできず、人生がうまくいかない田西には、ひそかに恋心を抱く同僚・植村ちはるがいました。飲み会をきっかけに距離が縮まった田西とちはるは、一夜をともにするも一線を超えないなど、清らかな関係を保ちつつ惹かれ合っていきます。
しかし田西の女性絡みのとある失態がきっかけでちはるの心は離れ、彼のライバル会社のイケメン社員で、当初は田西とちはるの仲を取り持つことを協力してくれた男・青山に彼女を寝取られてしまうのです。その後、青山はちはるを遊んで捨て、妊娠した彼女に堕胎の費用を払って清算しようとします。
そんな青山に激怒した田西は同僚の鈴木からボクシングを習って、青山に「決闘」を挑むも敗北し、会社も辞めます。さらに、「決闘」の裏では、ちはるが田西の必殺技「サラリーマンアッパー」などの手の内を、青山に明かしていたことが明らかになったのでした。
「ちはると青山がクソすぎ」「原因を作った田西も悪いけど展開が絶望的」など、物議を醸したNTR展開です。ちはるはその後田西にも愛想をつかされ、故郷の長野に帰るも再登場して、さらなる転落を見せました。
●『王様ゲーム』(原作:金沢伸明、作画:連打一人)
原作小説、マンガ版ともに人気を博したシリーズの1作目『王様ゲーム』は主人公・金沢伸明と、彼の通う高校のクラスメートが謎の人物「王様」と命がけで戦うサバイバルホラーです。ある日、伸明たちのもとに「王様」からメールが届き、クラスメートたちは面白半分で命令に従います。しかし命令の内容は過激になり、従わなかった生徒が死んだことをきっかけに、クラスに緊張感が漂いはじめます。
その後、王様から下されたのは、田崎大輔と中島美咲が「性行為をすること」でした。美咲には同じクラスに彼氏がいたものの、命惜しさに大輔と性行為に及んでしまいます。
さらには、伸明が彼女の本多智恵美と親友の橋本直也と一緒にいる際に、王様から直也へ「10分以内に性交できなければ焼身自殺」という命令が下されます。時間内に命令に従うためには、その場に居合わせた智恵美しか相手がいないという最悪の状況です。そして、伸明が直也を気絶させて智恵美と性交させ、心を痛めながら命を守るのでした。
NTRにならざるを得ない展開に、「理不尽すぎて胸糞悪い」「こんな過激な命令に従わないと殺されるなんてたまったもんじゃない」と、『王様ゲーム』シリーズのなかでも屈指の胸くそ展開として知られています。