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スイッチ後継機に「高画質対応」はホントに必要? 必ずしも「最優先」とは言えないワケ

絶大な人気を誇りつつも、性能面に不満の声も集まりやすいNintendo Switch。だからこそ、次世代の後継機に高画質を求める人も少なくありません。しかし、後継機によって高画質が最重要課題なのかどうかは、意見が分かれるところでしょう。そのポイントに迫ります。

スイッチで物足りなかった「画質」を、後継機でこそと望むユーザーも

発売からもうじき7年を迎えるNintendo Switch。未だ人気が高い一方、性能面では物足りなさもある
発売からもうじき7年を迎えるNintendo Switch。未だ人気が高い一方、性能面では物足りなさもある

 発売7年目に突入してもなお、Nintendo Switch(以下、スイッチ)の人気は衰える気配がなく、昨年もさまざまな話題作がSNSなどで盛り上がりました。スイッチ自体の累計販売台数は、昨年9月末時点では1億3000万台を上回り、ゲームソフトも11億3000万本を超えています。

 今も好評なスイッチですが、多くのユーザーが楽しみつつも、多少の不満を漏らす様子を見かけることも少なからずあります。そのなかでも特に多いのが、画質に関する問題です。

●スイッチの「画質」は低いの?
 以前から4Kや8Kといった美しい描画を謳うTVやモニターが増えており、消費者側が求めるレベルも自然と上がっています。こうした需要に応えるべく、ゲーム機も描画性能の向上に務めており、画面に映る映像の質(本記事では、これを総称して「画質」と呼びます)を高めてきました。

 分かりやすくお伝えするため、専門的な詳細への言及は控えますが、スイッチの「画質」は、ライバル機と比べて低めなのは否めません。単純な性能だけでなく、ゲームによっては明確にその違いが浮き彫りになります。

 たとえば、昨年2月に発売された『オクトパストラベラーII』の画像解像度(表示する総画素数のこと。数が多いほどきめ細かい)は、PlayStation 5だと「3840×2160」、PlayStation 4なら「1920×1080」ですが、スイッチの場合は「1280×720」に留まっており、明らかに差があります。

『オクトパストラベラーII』自体は、ドット絵と3D技法を組み合わせた作品なので、一見した際の印象はそこまで大きな差はないものの、リアル寄りの写実的なグラフィックのゲームでは、機器の性能差は一目瞭然と言えるほど。他のゲーム機と比べて、スイッチの「画質」が一段落ちるのは事実です。

 こうしたスイッチへの不満は、転じて未来への期待に姿を変えます。まだ発表されていませんが、いずれ出るであろう「スイッチの後継機」に向けて、「4Kや8Kに対応した、高画質のゲーム機になってくれますように」と願う声が絶えません。

●スイッチで「美しい画面」は描写できないの?
「画質」は質の良し悪しを語るうえで使いやすい言葉ですが、これ自体には明確な基準はありません。そのため、やや乱暴に言えば、「美しい画面だ」と感じればその人にとっては画質の高い描画とも言えます。

 そうした「美しい画面」をスイッチでは描けないのかと言われれば、人によって判断が分かれる向きもあるものの、決して無理難題ではありません。たとえば『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、オープンワールドという情報量の多いゲームながら、空気の温度感すら感じ取れるような描写力を見せ、多くのプレイヤーが見惚れる「美しい画面」を実現しました。

 スイッチと同時発売ながら、素晴らしい世界描写を達成しており、その完成度の高さには舌を巻くほかありません。しかし、スイッチを知り尽くしている任天堂だからこそ、このレベルの描写が可能だったとも言えます。

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』以外にも、「美しい画面」を実現させたスイッチのゲームはいくつもあります。しかし一方で、荒さが目立ったり、最適化が不足している作品も少なくありません。

 画質の物足りなさは、開発サイドの技術力や開発期間が問題となる場合も多いものの、スイッチ自体の性能がもっと高ければ、そうした問題が乗り越えやすくなるのも事実です。不備のある作品に触れた経験を持つ人ほど、よりよい画質を「スイッチ後継機」に求める気持ちも十分理解できます。

【画像】「えっ…? 欲しいかも」 これが「後継機」発売までに絶対プレイしたい「スイッチ神ゲー」です(6枚)

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