唐突に訪れる「理不尽な死」 ファミコン世代を苦しめた「地獄の即死ゲーム」3選
ファミコンソフトのなかには、難しすぎて主人公がすぐに死んでしまう作品が数多くありました。理不尽ともいえる難易度の高さに、苦労したプレイヤーは多いはずです。そこで今回は、高確率で即死した経験のあるファミコンソフトを振り返ります。
ゲーム開始後わずか2秒で即死
1983年に任天堂から発売された「ファミリーコンピュータ」は、2023年7月に40周年を迎えました。ファミコンソフトは1000種類以上が発売されましたが、そのなかには難易度が高すぎてプレイヤー泣かせなタイトルもたくさんあります。
そこで今回は、とくに主人公が即死することで有名なタイトルを振り返ります。
主人公が即死するファミコンソフトの筆頭に名前が挙がりがちなのが、1986年にタカラ(現:タカラトミー)が発売した『トランスフォーマー コンボイの謎』です。
本作はオモチャやアニメで知られる「トランスフォーマー」を題材にしたアクションゲームで、ロボット形態とトレーラー形態に変形可能な自機「ウルトラマグナス」を操作して、悪の軍団「デストロン」に戦いを挑む内容になっています。
一見頑丈そうに見えるウルトラマグナスですが、敵弾や敵機に触れると即座に爆発するため、非常にシビアなプレイが要求されました。
しかも初見プレイの場合は、ステージ1開始直後に現れる敵キャラにやられる人が続出。そのため「開始2秒で即死するゲーム」と言われるようになりました。
難しい理由としては、敵機の発射する弾が小さいうえ、背景に溶け込んで分かりにくく、ファミコン特有の画面のチラツキもあって、回避が困難なことが挙げられます。
ちなみにお笑い芸人の陣内智則さんは、自身のYouTubeチャンネル「陣内智則のネタジン」で本作に挑戦する動画を公開しています。
スタッフから開始2秒で死ぬゲームだと知らされた陣内さんは「分かってて死ぬわけないやろ」と挑みましたが、案の定すぐに爆死していました。分かってても死ぬのが『トランスフォーマー コンボイの謎』の恐ろしいところです。
1985年にアイレムから発売された『スペランカー』も即死ゲームとして有名です。本作は探検家の主人公を操作し、洞窟の奥に眠るお宝を目指して冒険するアクションゲームでした。
同作の主人公は「ゲーム史上最弱」と言われるほど、些細なことで死んでしまいます。たとえば主人公の身長の半分ほどの高さから落ちて死んだり、コウモリのフンが身体をかすめただけで死んだりと、あまりの貧弱ぶりに驚かされます。
ケガが多いスポーツ選手のことを「スぺ体質」と呼ぶことがありますが、これは『スペランカー』の主人公の虚弱さから生まれた俗語です。約40年も前のゲームがきっかけに生まれた言葉が、現代でも使われていることからも『スペランカー』の影響力の大きさが伺えます。