「ポケモンのパクリ」議論巻き起こる『パルワールド』 ヒットの一方で「怒り」の声上がるワケ
発売からわずか5日半で売上は800万本を越え、日本のみならず海外でもブームになっているゲーム『パルワールド』。大人気なのは間違いない一方で、本作に対して怒りの感情をあらわにする人たちもいます。なぜ本作は怒りを買うのでしょうか?
世界的にブームで大人気な『パルワールド』が怒られるワケ
2024年1月19日に発売された『パルワールド』が大人気となっています。本作は日本のゲーム開発会社ポケットペアによって制作された作品で、ジャンルはオープンワールド・サバイバル・クラフトゲームです。
本作の舞台は、「パル」と呼ばれる不思議な生き物がたくさん生息する島。プレイヤーはパルと戦ったり、木材や鉱石などの資源を確保したりしつつ、この島でサバイバルしていきます。一番の大きな特徴は、スフィアと呼ばれるボール状のアイテムでパルを捕獲して、拠点で働かせることができる部分です。
ざっくりいうと、いま流行りのサバイバル・クラフト系をベースにし、ポケモンをパロディしたゲームとなっています。リリースから5日半で売上本数は800万本を越え、Steam(PC版)の同時接続プレイヤー数も185万人を突破。日本のみならず、世界で大人気のゲームといえるでしょう。
一方で、『パルワールド』に対して反感を持っている人も少なくありません。なぜこのゲームは怒りを買うのでしょうか?
第一の理由としては、宣伝が刺激的だったことが挙げられます。たとえばPVでは、明らかにポケモンに似せたパルが出てきますし、プレイヤーがパルたちと戦うところがフィーチャーされています。紹介文章では、パルを倒して肉を食べたり、強制労働させられたりするという部分が強調されているのです。
今はゲームを売るのにも話題性が重要で、とにかくユーザーの目に留まるプロモーションが求められます。すでに人気のある続編ものはともかく、まったく新しいゲームタイトルはSNSなどで話題になるような工夫が必要です。
『パルワールド』はその手段として、ポケモンに似たパルを前面に押し出しているのです。当然ながらその行為には「ポケモンのパクリじゃないか」「ポケモンのような生き物がこんなことをしていいのだろうか」といった意見が出てきます。
話題性を獲得するということは、ある意味で反発を得るということでもあります。『パルワールド』はそういった手段を選んだゲームだと捉えることも可能です。
『パルワールド』が怒られる理由はこれだけではありません。実は、ポケモンが持つタブーに触れてしまったところも大きいのです。