主人公じゃ…ない? 初見の9割がだまされるアニメ3選「不憫すぎ(泣)」
物語においてもっとも重要な役割を担う主人公。主人公のデザインを見て、そのアニメを視聴するか否かを決めている人もいるのではないでしょうか。しかしなかには、目を引く主人公らしきキャラクターを気に入って作品を見始めるも「実は主人公ではなかった」という作品も存在します。本気ではそんな「主人公詐欺」な作品を振り返ります。
視聴者を巧みに欺いた「主人公詐欺」アニメ
アニメの主人公は、ジャンルにはよるものの、作品のキービジュアルや、DVDパッケージなどの表紙を飾ることの多い存在です。また、物語の中心人物であるため、作品の評価に大きな影響を与える存在でもあります。しかし作品によっては魅力的なキャラクターが多すぎるあまり、主人公が誰だか分からない、という事態が発生することも珍しくありません。多くのファンが「主人公を勘違いした」と思われる作品を振り返ります。
2023年にTVアニメが放送されて話題となった『【推しの子】』も、そのうちのひとつです。『【推しの子】』の「顔」であり、作中キャラでもっとも知名度が高いのが「星野アイ」です。紫がかった黒のロングヘアと、瞳に星状のハイライトが入ったビジュアルは非常に特徴的で、『【推しの子】』を知らない人でも一度は目にしたことがあるでしょう。
ですが、『【推しの子】』の主人公は、アイが産んだ双子の兄であるアクアです。加えて、妹のルビーのW主人公であるとファンの間でとらえられています。原作マンガの単行本1巻の表紙や、TVアニメ1期のティザービジュアル、主題歌「アイドル」のPVでアイがメインを務めていますが、彼女は主人公ではなく、序盤以降には回想シーンなどでしか登場していません。
作中におけるアイは、ふたりの子供の成長を見届けることなく、亡くなってしまいます。アニメでは初回放送の90分の拡大スペシャルにて、早くもアイの退場までのストーリーが描かれました。ネット上では「しょっぱなから退場させるとは思わなかった」、「この子って主人公じゃないの!?」と驚きの声があがりました。
一方で、マンガ原作のファンも「主人公を勘違いしていた」と驚く声が多いのが、2015年と2017年にTVアニメが放送された『血界戦線』です。ED曲である「シュガーソングとビターステップ」が人気を集めた作品です。
ED映像では紫色の髪に糸目の少年、レオナルド・ウィッチがセンターに描かれているため、彼が主人公であるイメージが強いかもしれません。しかし原作においての本来の主人公はレオナルドではなく、秘密結社ライブラのリーダーであるクラウス・V・ラインヘルツです。
レオナルドはあくまで読者の代弁や解説を担当する、語り部に近い立ち位置です。いわゆる『シャーロック・ホームズ』における、ワトソンのようなポジションのキャラクターだったのです。