「突然のトラウマ展開」「騙し方うますぎ」 1話で度肝を抜かれた衝撃アニメ
数多あるアニメ作品のなかには、第1話からいきなり繰り広げられる衝撃展開で、リタイアしてしまう人もいたトラウマアニメもあります。今回はそんな衝撃のアニメ作品を振り返りましょう。
楽しい学園生活アニメと思いきや
かわいい絵柄のキャラたちや何の罪もない人びとがショッキングな展開に巻き込まれていくアニメ作品は、賛否両論ありつつも大きな話題となります。なかにも第1話からいきなり衝撃の展開が描かれ、苦手な人は離脱してしまったであろう作品もありました。
例えば、2015年に放送されたTVアニメ『がっこうぐらし!』は、ポップなタイトルロゴやかわいいキャラクターたちのビジュアルから、当初はゆるい雰囲気のアニメであることが想像されました。
第1話は、ほぼ全編通して主人公の丈槍由紀(たけや ゆき) と彼女が所属する「学校生活部」の仲間たちが、学校に寝泊まりして生活する様子がコミカルに描かれています。しかし鑑賞しはじめて20分を過ぎる頃、夕方の薄暗い背景となり、学校内の窓ガラスはすべて割られ荒廃した姿に変貌しました。そこから今までのゆるい雰囲気とは打って変わり、学校の外はゾンビが横行する絶望的なシーンが映し出されます。
この絶望的なシーンは初めて見たときには、「なぜこうなったのか?」「前半のゆるい学校生活描写はなんだったのか?」などと衝撃を受けたのは筆者だけではないでしょう。しかしネタが分かった状態で改めて最初から観ると随所に違和感があることに気付き、何度も楽しめるアニメです。
ネット上では「軽い気持ちで観たらぶっ飛んだ展開にハマった」「1話見ただけでメンタルダメージがかなりでかい」など、衝撃展開によって精神ダメージを負うものの秀逸な展開を評価する声が多数あがっています。
また衝撃展開の第1話といえば、メインキャラと思っていた人物が突然死んでしまう『戦姫絶唱シンフォギア』も外せません。同作は2012年に放送されたTVアニメで、当初は音楽ユニット「ツヴァイウィング」である明るくムードメーカーな天羽奏とクールな風鳴翼が、突如現れた特異災害・ノイズと戦うアニメのようにプロモーションされていました。
実際の第1話の序盤はツヴァイウィングのライブシーンで、奏と翼のふたりが踊り歌うシーンから始まります。その後、襲った人間を炭に変えてしまうノイズがライブ会場が襲来して、奏と翼はプロテクターをまとった姿に変身してノイズと戦いはじめるのです。
この戦いは奏が命を引き換えに放った技によって勝利しますが、戦闘の最中でライブを観に来ていた少女の立花響が大怪我を負います。そして手術の結果、一命を取り留めた響を主人公として、舞台は2年後の世界に移り変わるのです。
ここまでの展開は1話の前半15分ほどで描かれ、事前のプロモーションを観ていた当時の視聴者からは「1話前半にして推しが死んだ衝撃は凄かった」「奏が主人公だと思ったら違うし、響は1話開始と同時に墓映ってるし斬新すぎだろ」など、主人公とおぼしきキャラが早々に退場する急展開のシナリオに戸惑う声があがっていました。
その他、2011年にTVアニメが放送された『デッドマン・ワンダーランド』も第1話の衝撃展開が忘れられないTVアニメのひとつといえるでしょう。最初は学校に通う普通の少年少女たちが描かれ、修学旅行でタイトルにもある「デッドマン・ワンダーランド」という死刑囚が働く民営化刑務所に行きます。
しかし、そんなほのぼのとした描写も、開始2分30秒ほどで終わります。突如現れた黒い男によって、主人公の五十嵐丸太以外のクラスメイト全員が殺され、丸太自身も意識を失うのでした。その後丸太はクラスメイト殺害の犯人として死刑宣告され、死刑囚としてデッドマン・ワンダーランドに移送されてしまいます。
「月刊少年エース」で連載されていた原作マンガ(作:片岡人生、近藤一馬)の読者は、特に驚く展開ではないかもしれません。しかし、筆者を含むTVアニメから入ったファンは第1話冒頭で丸太と仲が良さそうな女子の美々がいきなり襲撃され死んだばめんからして、忘れられないでしょう。
さらにあっという間に死刑囚となった丸太が第1話終盤でクラスメイト殺害の真犯人である黒い男と同じような力に目覚めるなど、まるでジェットコースターのような展開に驚かされました。
(LUIS FIELD)