いまこそイッキ観『MFゴースト』の実物で見る「86」とライバルたちのやべぇクルマ!
海外のモンスターマシンに対し夏向の「86」は…?
ゼッケンナンバー3は、ランボルギーニの「ウラカンLP610-4」で、ドライバーは「大石代吾」(25歳)です。「せっかく高い金をかけて速いクルマを仕込んだんだからよ。もっとスカッとアクセル踏ませろや!」と吠えるように、腕前よりもパワーを生かした走りを得意とするようです。
愛車となる「ウラカンLP610-4」は、名称にもあるように「610」馬力の5.2リッターV10エンジンを搭載した「4」輪駆動モデルというのが特徴です。ランボルギーニとしては兄貴分に12気筒ミッドシップの「アヴェンタドール」が存在しているものの、「ウラカン」のほうがコンパクトで、実はハンドリングに優れています。こちらの価格は2014年モデルで2970万円です。
そして、「シュツットガルトからの刺客」と呼ばれ、主人公の最大のライバルになりそうなのが、ゼッケン12をつけるポルシェ「718ケイマンS(982型)」に乗る「ミハイル・ベッケンバウアー」(20歳)です。ポルシェの育成アカデミー出身で、MFGを「素人とロートルしかいない」と舐めきっています。
愛車の「718ケイマンS」は、ポルシェはポルシェでも、代表モデル「911」ではなく、その弟分的なモデルで、2016年に発売となった現行型です。ミッドシップレイアウトの2.5リッター水平対向4気筒ターボ・エンジンは最高出力257kW(350馬力)で、500馬力から670馬力といった上位ランカーと比べるとパワーで劣るものの、それでもミハイル自身のドライビングの腕前で彼らを抜き去ってしまう、恐るべきライバルです。
このように並み居る「バケモノ」たちの群れに飛び込んでいくのが、本作の主人公である19歳の若者、片桐夏向(カナタ・リヴィントン)です。夏向が駆るクルマは、冒頭でも述べたトヨタ「86GT」で、トヨタとスバルの共同開発したスポーツカーの、2012年にデビューした前期モデルとなります。2リッターの水平対向4気筒エンジンは、ターボがついていないこともあり、最高出力は200馬力とライバルたちの半分以下という数値にとどまるものです。それでもカナタは、英国のロイヤル・ドニントン・パーク・レーシング・スクールを主席で卒業したという俊英で、またそこで前作『頭文字D』の主人公であった藤原拓海の教えも受けていました。藤原の現役時代を知る古株が、レースで奮戦する夏向の様子に「ダブって見えたぜ、一瞬……白黒のパンダトレノ」と涙するシーンも見られました。
「バケモノ」と呼ばれるような海外のモンスターマシンに果敢に立ち向かう夏向の活躍を描いたアニメ1stシーズンは、ABEMA、Netflixなど各動画配信サービスにて視聴できます。イッキ観すると、レースの展開もよりわかりやすいことでしょう。2ndシーズンも楽しみですね。
(C)しげの秀一・講談社/MFゴースト製作委員会
(鈴木ケンイチ)