「勇・戦・僧・魔」は『ドラクエ』好きの常識 『葬送のフリーレン』との類似点は?
現在、TVアニメが放送中の人気作『葬送のフリーレン』には、『ドラゴンクエスト』をほうふつとさせる設定が多数存在します。そこで本記事では、アニメファンに向けて、『ドラクエ』の熱狂の歴史と、『フリーレン』との類似点をご紹介します。
『ドラクエ』ファンが「フフッ」となる『葬送のフリーレン』
「ドラゴンクエスト」シリーズは、現在第11作までリリースされており、最新作『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』の発売が予定されています。初代『ドラクエ』の発売から約40年もの月日が流れ、現在もなお、国民的RPGとして多くのゲームファンに愛されている存在です。
現在、TVアニメが放送中の人気作『葬送のフリーレン』には、『ドラクエ』をほうふつとさせる設定が多数存在します。そこで本記事では、マンガ・アニメのファンに向けて、『ドラクエ』の歴史と『葬送のフリーレン』の設定の類似点をご紹介します。
『葬送のフリーレン』で「勇者一行」といえば、勇者・ヒンメル、戦士・アイゼン、僧侶・ハイター、そして、魔法使い・フリーレンの4人です。この「勇者・戦士・僧侶・魔法使い」の4人パーティーは、『ドラクエ』ファンであれば「『III』のやつ」とニヤっとする構成なのです。
まず、ファミコン用ソフトとしてリリースされた初代『ドラクエ』について説明します。初代では、プレイヤーはたったひとりで冒険をします。勇者は王様に「竜王」の討伐を命じられ、わずかな資金をもらい、旅に出ます。敵を剣で攻撃するのも、魔法で攻撃するのも、傷を呪文で癒やすのも、すべて自分ひとりで行わなければなりません。街に立ち寄り、情報を得て、次の街へ向かい、ダンジョンに挑む……。孤独な旅でしたが、当時の子供たちは、目の前に見えているのになかなかたどり着けないラスボスを目指して、冒険に夢中になったのです。
「パーティー制」が導入されたのは、第2作『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』からでした。初代の勇者が竜王を討伐してから、100年後の世界が舞台です。勇者の血を引く主人公・ローレシアの王子は、剣技は得意ですが、呪文は使えません。まずはローレシアの王子がひとり、世界滅亡をもくろむ大神官ハーゴンを倒すため、旅に出ます。その道中、同じく勇者の血を引き、剣と呪文が使えるサマルトリアの王子と合流します。そして、呪文が得意な、いわば魔法使いポジションのムーンブルクの王女と出会い、3人で冒険することになります。
パーティーメンバーの個性が加わったことにより「物理アタッカー」や、「呪文アタッカー」などの概念が生まれ、バトルの楽しみ方が一気に広がりました。