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「勇・戦・僧・魔」は『ドラクエ』好きの常識 『葬送のフリーレン』との類似点は?

『フリーレン』にいちばん近い? 社会現象になった『ドラクエIII』

勇者を中心に、戦士や魔法使い、僧侶などのさまざまな職業のキャラが並ぶ。画像はAndroidアプリ版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』 (C)1988,2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
勇者を中心に、戦士や魔法使い、僧侶などのさまざまな職業のキャラが並ぶ。画像はAndroidアプリ版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』 (C)1988,2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

 そして、『ドラクエ』ファンに大きな衝撃を与えたのが、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』で初登場した「転職システム」でした。『ドラクエIII』の発売日には仕事や学校を休む人が続出し、販売店には長蛇の列ができ、窃盗や抱き合わせ販売の問題も発生。社会現象を引き起こしました。

『ドラクエIII』では、魔王討伐の志なかばに倒れたとされる父・オルテガの遺志を継ぎ、息子が勇者として旅立ちます。旅立ちにあたり、王様にわずかばかりの資金をもらうところまでは、前2タイトルと同様です。ですが『ドラクエIII』では「ルイーダの酒場」で3人の仲間をパーティーに加えることができました。

 仲間にできるキャラクターの職業はさまざまで、アタッカーである戦士や武闘家、呪文が使える魔法使いや僧侶、変わり種で商人や遊び人などが選べました。先述した、『葬送のフリーレン』での「勇者パーティー」である「勇者・戦士・僧侶・魔法使い」は、もっとも攻守のバランスが良く、ゲームが進めやすい組み合わせだったのです。

 職業の組み合わせは自由なので、「勇者・武闘家・武闘家・武闘家」という、極端な構成も可能でした。この場合、回復呪文を使えるのは勇者のみなので、回復アイテムを持てるだけ持つ必要があります。また、攻撃呪文がないと倒しづらい敵に対しては、武闘家の特性である「会心の一撃が出やすい」という運任せという、難易度がケタ違いに上がる「縛りプレイ」になります。ほかにも、仲間を加えず勇者ひとりだけで旅するなど、さまざまな遊び方ができました。

「転職システム」とは、物語が進むと、「ダーマ神殿」で職業を変えることができるというもの。条件がそろえば、僧侶と魔法使いの呪文を両方使える、賢者に転職することができました。

 現在アニメで放送されているエピソードで、フリーレン一行のパーティー構成は「魔法使い・魔法使い・戦士」なので、僧侶のザインが離脱してしまったのは痛いところ。フリーレンは僧侶の「女神様の魔法」を少しだけ使えるので、『ドラクエIII』での賢者にあたる能力をわずかに持っているといえます。『葬送のフリーレン』に「転職」という概念はなさそうですが、フリーレンの弟子であるフェルンは僧侶に育てられ、魔法の才能が豊かです。将来、「賢者」と呼べるだけの能力を身に着ける可能性もあるのでは、と想像がふくらみます。

 また、勇者ヒンメルは、『ドラクエIII』の「勇者」と違って魔法が使えません。アイゼンほどの防御力はないものの、剣技に秀でているようなので、『ドラクエII』のローレシアの王子が能力としては近いでしょうか。魔法が使えなくても、カリスマ性の高さがヒンメルの勇者と呼ばれるゆえんです。『ドラクエ』でいうところのパラメータ、「うんのよさ」や、後のタイトルで登場した「かっこよさ」や「みりょく」が高そうです。

(マグミクス編集部)

【画像】え! こちらが「殴り合いじゃあ!」物理攻撃がエグい魔法使いです(4枚)

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