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知らない顔ある? 『ガンダム』一年戦争のゲームが初出の個性強めな「幻のガンダム」

時にはデザインをリファインされた「ガンダム」が登場するゲームも

BANDAI SPIRITS「HG 1/144 ガンダム6号機(マドロック)」 (C)創通・サンライズ
BANDAI SPIRITS「HG 1/144 ガンダム6号機(マドロック)」 (C)創通・サンライズ

 厳密に言うとゲームオリジナルではありませんが、限りなく近い存在が「RX-78-4 ガンダム4号機」「RX-78-5 ガンダム5号機」「RX-78-6 ガンダム6号機(マドロック)」でしょうか。

 これらの「ガンダム」は、現在の宇宙世紀の設定基盤となった書籍『ガンダムセンチュリー』(みのり書房、1981年)で、「RX-78プロトタイプ」と呼ばれたガンダムが8機存在したと記述されたことが起因となります。ちなみにTVアニメでアムロが乗ったのは、このうちの2号機にあたる「RX-78-2 ガンダム」でした。

 その後「模型情報・別冊 MSV ハンドブック」(バンダイ、1983年)にて、4、5号機は改修されて、「星一号作戦」に参加した「ホワイトベース」の姉妹艦であるペガサス級強襲揚陸艦「サラブレッド」に搭載されたことが記述されます。そして雑誌「SD CLUB」(バンダイ)の企画として1990年に連載された「M-MSV(ミッシングモビルスーツバリエーション)」で、大河原邦男さんによるデザインが発表されました。

 これがPlayStation 2用ゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』(バンダイ、2003年)のサイドストーリーとして収録された『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』にて、カトキハジメさんによってリファインされた4、5号機が登場するという経緯を辿ります。

 この4、5号機は、ゲームの前後にガンプラなどの立体物が発売されるという破格の待遇で、知っている人も多いことでしょう。コンビとしてお互いにフォローしあって戦うことを念頭に置かれたMSとして設定されています。

 発表順としては逆になりましたが、同じくPlayStation 2用ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』(バンダイ、2001年)で登場したのが、「マドロック」の愛称を持つ6号機でした。6号機はほかの「ガンダム」と違って、敵キャラとして設定されています。これはゲームの主人公がジオン側だからでした。そのためか、このゲームではカメラアイが赤となっています(以降の作品、立体物では青の時もあります)。

 これらに続く「ガンダム」としては、「RX-78-7 ガンダム7号機」の存在があるものの、登場したゲームは珍しく一年戦争後ということで、今回は省かせてください。ちなみに「RX-78-8 ガンダム8号機」は設定こそされていますが、デザインはされておらず幻の機体となっています。

 このほかにもゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズでは、数々のRX-78のカラーバリエーション機が登場しました。

「シャア・アズナブル」こと「キャスバル・レム・ダイクン」の専用機「RX-78/C.A キャスバル専用ガンダム」、ティターンズカラーで塗装された「RX-78T ガンダム(ティターンズ仕様)」、ジオン軍によって鹵獲された「ガンダム(ジオン仕様)」などです。また「高機動型ガンダム」という、背部及び脚部に補助推進装置を装備した機体もありました。

 ここまで挙げてきた「ガンダム」たちには、ゲーム特有のIF設定があり、そのラストも悲劇的なものからハッピーエンドまでさまざまです。そのため、設定的には余裕があるので、今後も一年戦争で活躍したガンダムは増えていくかもしれません。

(加々美利治)

【画像】赤かったり青かったり…こちらが「一年戦争」で運用された各種「ガンダム」と「イフリート」です(31枚)

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