【漫画】我が子の世話を焼く猫 「ぼうや」の正体と最後の光景に「涙腺崩壊」
少し世話焼きな猫が安全な場所や狩りの方法など、いろいろなことを教えてくれています。ときは経ち、体が徐々に弱ってきてしまい、昔のようには動けなくなりました。しかし、周りを思いやる優しい性格は変わらなくて……? 作者の野愛におしさんにお話を聞きました。
家族を思う愛猫が最期に見た光景とは

雨をしのげる安全な場所や狩りのやり方などを教えてくれる、世話焼きな猫。まだまだ全然ダメだねといいながらも、とても優しさを感じる物言いです。しかし、年月とともに体が弱ってきて、昔のようには動けなくなってしまいます。元気はありませんが、相変わらず周りを思いやる様子は変わりません。そして、最期のときは迫っていて……。
野愛におしさん(@nioshi_noai)による実録ベースのコミックエッセイ『わたしのぼうやたち』がX(旧:Twitter)上で公開されました。いいね数は7800を超えており、読者からは「うちでも猫を飼っているけどお別れのときはこんな感じなんだろうなぁ、自然と涙が出てきました」「愛猫をより大切にしたいと改めて感じました」「幸せに生きて、去るときも幸せでいてもらいたいです」などの声があがっています。
野愛におしさんは漫画家として活動しており、お嬢様学校這い上がりラブコメ『ポンコツお嬢様と陰キャ世話係』第1巻(KADOKAWA)が発売中です。
作者の野愛におしさんにお話を聞きました。
ーー今作『わたしのぼうやたち』を描こうと思ったきっかけや、理由を教えて下さい。
ずいぶん前の話になってしまうのですが、17歳の愛猫を病気で失いました。とても穏やかな性格で、大変な世話焼きで、いつも寄り添ってくれるような優しい子でした。一方で強さもあり、守るべき対象の前では鬼のように狂暴になったりする、絵に描いたような「お母ちゃん」でした。
いまでもずっと忘れられず、愛猫との思い出をモチーフにした作品をいくつか描いておりました。この作品もそのうちのひとつです。
ーー愛猫と人間の絆を感じる作品でした。今作を描くうえで気を付けたことやお気に入りのシーンなどはありますか?
実際にこの目で見たことを取り入れて物語に落とし込んでいますので、描いていて大変悲しくなりましたが、ここはできるだけ省略せず描こうと思っておりました。病気になってしまい、薬やおむつが必要になる部分などは特に実体験から来ているので。
猫が若い頃の口調などは気に入っております。とても母性のある世話焼きな子だったので、猫語が聞き取れたらきっとこういう口調だったんだろうなと、思い出に浸りながら描くのはとても楽しかったです。

ーー愛猫の目線で進んでいく展開が読者の方から評判です。この構成を制作するときにこだわった点はありますか?
最初の1ページ目だけではミスリードとして「自身の産んだ子猫へ放っている言葉」と思わせるセリフにし、2ページ目でようやく「実は飼い猫が飼い主である人間に対して言っている言葉」であることが判明するような創りにしております。ですので、1ページ目のセリフ選びがとても重要で、一番こだわりました。
ーーたくさんの感想が寄せられています。特にうれしかった感想の声、印象に残った読者のコメントはありましたか?
やはり、同じ状況下を経験した方などから寄せられるコメントが一番印象に残りました。別れはどうしても避けられないことですが、その分今を大事にしてほしいという気持ちもあって描いた作品です。ですので、その部分をくみ取っていただけたり、同じく失ったつらい経験をした方からは共感をいただけたりしたことが、本当にありがたかったです。
ーーそのほかにも、『ポンコツお嬢様と陰キャ世話係』第1巻(KADOKAWA)が2024年1月9日に発売されました。あらすじや見どころ教えて下さい?
申し訳ないくらい別ジャンルですが、ちょいエロなラブコメがお好きな方にはぜひ読んでいただきたい内容の作品となっております。ありえない事件や予想の付かない展開が多いので、日常とかけ離れた体験をしたい方はお手に取っていただけたら幸いです。話が進むごとにどんどん露出が上がる部分もご注目いただきたいです(笑)。
ーー今後はどのような創作活動をされる予定ですか?
いまよりさらにマンガ力や作画を強化し、たくさんの方に楽しんでいただける作品を描いてゆきたいと思っております。また、ホラーやアクションなど、未挑戦のジャンルもたくさんありますのでいつか挑戦してみたいと思っております。
(マグミクス編集部)