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主人公どこ行った? 長寿マンガの衝撃的な「現在」に「…ん?」「イメージ変わりすぎ」

長年連載しているご長寿マンガを、なんらかの理由で「離脱してしまった読者」が久しぶりに作品に触れると、昔との展開の違いに驚くこともあります。そんな読者の予想を裏切るほどの衝撃展開を迎えた作品に注目してみましょう。

パラレルワールドで話が展開

第6部の最後に世界観をひっくり返すような展開が待っている「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン O.S.T.」(ワーナー・ホーム・ビデオ) (C)RS
第6部の最後に世界観をひっくり返すような展開が待っている「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン O.S.T.」(ワーナー・ホーム・ビデオ) (C)RS

 長期にわたって連載しているマンガについていけなくなったり、時間がとれなくなったりして途中で読むのを辞めてしまった人もなかにはいるでしょう。そんなマンガを久しぶりに読んでみると昔の展開との違いに驚くこともあるかもしれません。本記事では、読者の予想を裏切るほどの衝撃展開を迎えた作品に注目してみましょう。

 例えば「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ(作:荒木飛呂彦)の最新作となる第9部『ザ・ジョジョランズ』は、アニメでも放送された第6部『ストーンオーシャン』までとは別世界が描かれています。

 これは第6部のラスボスだったプッチ神父が自身のスタンド「メイド・イン・ヘブン」の能力によって、主人公である空条徐倫(くうじょう じょりーん)ら一行を全滅させ、時間の加速を世界が一巡する直前まで到達させたことに起因します。完全に一巡する前に、プッチは前の世界でただひとり生き残ったスタンド使いの少年エンポリオを倒そうと攻撃をしかけるも、逆にエンポリオによって倒されます。そしてプッチが撃破されたことで、一巡前とも一巡後とも異なるパラレルワールドになってしまったのです。

 第7部に当たる『スティール・ボール・ラン』が始まった2004年の「週刊少年ジャンプ増刊 青マルジャンプ」掲載のインタビューで、荒木先生は「『ジョジョ』第6部を読んでいた人ならわかると思うけど、(『スティール・ボール・ラン』は)世界が一周しちゃって次の新しい世界に入って、そこが舞台になってるんです。」と語っていました。

 しかし、違う新しい世界にはなったとはいえ、これまでの『ジョジョ』と関連する要素も多数あります。

 7部作中のレース「スティール・ボール・ラン」には過去作の人気キャラと関連する名前の参加者が多数おり、第8部『ジョジョリオン』の舞台は第4部『ダイヤモンドは砕けない』と同じ名前の「杜王町」で、第8部には「吉良吉影」、第9部には「岸辺露伴」といったおなじみの人物が登場しています。ただし、これらはすべて同じ名前の別人(露伴はほぼ同じに見えますが)で、久しぶりに触れた読者は過去のシリーズの雰囲気を匂わせながら、どこか違ってしまった世界に驚いてしまうかもしれません。

 また「カイジ」シリーズも実写映画やTVアニメになった第1作目『賭博黙示録カイジ』で、主人公カイジたちが命がけのギャンブルに挑むストーリーの印象からすると、今の展開には驚くかもしれません。

 現在「週刊ヤングマガジン」で連載している『賭博堕天録カイジ 24億脱出編』(著:福本伸行)では、大勝負を制して24億もの大金を手に入れたカイジたちと大金を取り返したい帝愛グループとの駆け引きが展開されています。

 その最新コミックス26巻では、追手から隠れるための家を手に入れたカイジたちが、変わり者の近所のお婆さんとのご近所付き合いに苦戦する様子が描かれています。命がけのギャンブルとは遠いところにいるように思えますが、こじつけるならギャンブルもご近所付き合いも駆け引きが大事ということでしょうか。

【画像】えっ、終わってなかったの? これが実は連載が続いていた長寿マンガです(5枚)

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