「打ち切り、それとも完結?」こんな終わり方アリ? 唐突に連載終了した衝撃作3選
全然終わる雰囲気はなかったのに、唐突に最終回を迎えたマンガはいくつもあります。そんなマンガは「打ち切りなのでは?」と噂になることもしばしば。本記事では、人気作だと思っていたのに突然連載が終了したケースを見ていきます。
予想外の「最終回」に、多くの読者がショック?
TVアニメ化や映画化されるほど人気なマンガでも、唐突に連載が終了することがあります。なかには、最終回の予兆すらないまま終わってしまった作品もあり、「まさか打ち切りになったのでは?」と疑問を抱いた読者も多いことでしょう。
そこで今回は知名度抜群の作品にもかかわらず、突如連載が終了してしまった作品を見ていきます。
『聖闘士星矢』は1985年から1990年まで「週刊少年ジャンプ」で連載された車田正美先生の作品です。連載からわずか1年でTVアニメ化され、複数回映画化されるなど人気作だったにもかかわらず、中途半端な最終回を迎えたので打ち切り説が浮上しました。
ジャンプでの連載が終了になったのは「冥王ハーデス編」での最終決戦中のことでした。いよいよハーデスとの一戦に臨む聖矢が必殺技を放つところで終わり、最後の見開きページには「冥王ハーデスとの激闘はまだ終わりを告げていない」と書かれていました。
この突然の終わりは告知もされていなかったので、「週刊少年ジャンプ」の連載だけを読んでいた人は打ち切りだと思ったことでしょう。
そんな『聖闘士星矢』ですが、1990年12月の「Vジャンプ」で「聖闘士星矢 完結編」が掲載されました。「週刊少年ジャンプ」での連載が中途半端に終わってしまった理由について、公式のアニメ本によると、冥王ハーデス編での戦いが激闘だったために話が長くなり、当初予定されていた連載に収まりきらず「Vジャンプ」で完結を迎えることになったようです。
『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』は、1995年から1997年まで「週刊少年ジャンプ」で、うすた京介先生が連載していた作品です。コミックの巻数は全7巻と少なめですが、パロディをふんだんに取り入れたナンセンスギャグで人気の作品でした。
実はそんな『すごいよ!!マサルさん』は2部構成になっていて、第2部はなんと最終回の「地獄校長編」のみです。
この「地獄校長編」では、主人公のマサルたちが通う学校が暗黒先生「ジゴック」の支配下に置かれてしまい、セクシーコマンドーを駆使して学校の奪還に臨みます。しかし、もともと高齢だったジゴックが力を発揮しようと張り切りすぎて自滅したため、戦わずにマサルたちは勝利しました。
そして「すごいよ!!マサルさん第2部 地獄校長編 完」の文字で、本作はあっけなく幕を閉じたのです。
第2部が1話しかなかったため、当時は連載終了だと気づかなかった人も多くいました。まるで打ち切りのような終わり方ですうすた先生は『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん 完全版 ウゲンハオウバン5』(著:うすた京介/集英社)に、初めての連載に身も心も苦しかったことを明かしたうえで「『やめたら後悔するよ』とも言われましたが、それ以上に『ここでやめないと2度と立ち直れなくなる』と肌で感じていました」と胸の内を記しています。
うすた先生は、同書に「後悔する事ももちろんありますが、決断が間違っていたとは思いません」とも記しており、2000年から『ピューと吹く!ジャガー』というマンガを連載し、見事大ヒットさせています。