マグミクス | manga * anime * game

ジャンプの三大要素「友情」は最も難しい? 胸アツ王道展開の長所と短所

「週刊少年ジャンプ」三大要素のひとつ、「友情」。多くの作品で見られる展開ですが、やはり敵だったキャラが味方となる展開は、特にファンを興奮させました。鉄板ともいえる展開ですが、作品によってさまざまなアプローチがあったのです。

ジャンプ三大要素のひとつ「友情」の長所と短所とは?

TVアニメ『キン肉マン』完璧超人始祖編ビジュアル (C)ゆでたまご/集英社・キン肉マン製作委員会
TVアニメ『キン肉マン』完璧超人始祖編ビジュアル (C)ゆでたまご/集英社・キン肉マン製作委員会

「週刊少年ジャンプ」三大要素といわれているのが、「努力」、「友情」、「勝利」の3つのキーワードです。人気の高い「ジャンプ」マンガでは必要不可欠な要素だと思います。なかでも、最も扱いが難しいのは「友情」ではないでしょうか?

「友情」の扱いが難しい理由。それは、主人公ひとりでは成立しない点にありました。「努力」と「勝利」はひとりでも成り立ちます。しかし、「友情」は助け合える仲間がいてこそのキーワードでしょう。それゆえ、どんな人気作品でも序盤から「友情」を描くのはたやすいことではありません。

 そういった意味では、格闘ジャンルのような1対1が基本の作品よりも、スポーツマンガのように最初から集団で行動する作品の方が、「友情」を描きやすい傾向にあります。しかし、この格闘ジャンルの短所は、ドラマを積み重ねた作品ほど大きな長所になるものでした。

 それが最も顕著に出ているのが『キン肉マン』でしょうか。「超人オリンピック編」での戦いは基本1対1で、サポートとしての「友情」は何度か登場していましたが、そこまでで終わっています。

 ところが「7人の悪魔超人編」でこの流れは一気に変わりました。それは強大な敵「7人の悪魔超人」をひとりで相手をすることになったキン肉マンに、それまでのライバルだったロビンマスクやウォーズマンが力を貸すという展開になったからです。

 この「アイドル超人」参戦が、『キン肉マン』の人気を決定づけた展開でした。それまでのシリーズで戦っていたライバルとの共闘は、その後の『キン肉マン』の方向性を決定づけたといっても過言ではありません。

 この展開以降、キン肉マンを中心とした「正義超人(アイドル超人)」が、襲い掛かる「悪逆超人」と戦うというフォーマットが確立しました。さらに、バッファローマンといったかつての敵が仲間に加わっていくことで、より大きな「友情」を感じさせるドラマ作りとなっていきます。

 そういう点では、『キン肉マン』が「ジャンプ」三大要素の「友情」を最も色濃く体現した作品といえるかもしれません。作品本編でも「友情パワー」という言葉を前面に押し出し、テーマとして描いている点からもそう思えます。

 あえて問題点を挙げるとすれば、「友情」による仲間のインフレ現象でしょうか。増え続けた仲間の超人たちを均等に描く難しさが、たびたび見て取れます。さらに近年のシリーズでは、仲間の超人たちの活躍を丹念に描くことで、主役であるキン肉マンの戦う回数が減っていきました。

 もっとも、キン肉マン以上にファンが多い仲間の超人も複数人いますので、人気面で考えれば妥当といえるかもしれません。筆者もロビンマスクやアシュラマンの活躍をもっと見たいと思っているので、主人公であるキン肉マンの活躍が少なくても十分満足しています。

【画像】え、顔けっこう変わってる!? こちらが令和にアニメで復活する「ジャンプ」主人公たちです(5枚)

画像ギャラリー

1 2