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20%以上のサブタイトルが「消えた」? 放送中に表示されず「なんで?」「寂しい」

サブタイトルを設定しているのに表示しないのはなぜ?

『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』ビジュアル (C)雨川透子・オーバーラップ/ループ7回目製作委員会
『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』ビジュアル (C)雨川透子・オーバーラップ/ループ7回目製作委員会

 Aパート冒頭以外で表示された箇所が多かったのはBパート最後、Aパート途中の順です。その一方で、作中でサブタイトルが表示されないアニメも23%(17作品)ありました。例えば『ダンジョン飯』や『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』などは、公式サイトや配信サイトを見る限りきちんとサブタイトルが設定されているものの放送中にそれが表示されません(後者は、なぜかアイキャッチ部分でサブタイトルの英訳が表示されますがこれはカウントせず)。『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』のように最初から設定されていないため「第9話」とだけ表示されるなら分かるのですが……。

 サブタイトルを表示することによるデメリットが特に思いつかず(『ダンジョン飯』の場合、何を食材にするか分かってしまうケースがあるから?)、「せっかくサブタイトルを設定したのなら本編で表示してもいいだろうに」などと勝手に思ってしまいますが、門外漢には想像できない事情が何かあるのかもしれません。

●今期は『僕ヤバ』や『うる星』などのサブタイトル演出がよかった!

『僕の心のヤバイやつ』第2期ビジュアル (C)桜井のりお(秋田書店)/僕ヤバ製作委員会
『僕の心のヤバイやつ』第2期ビジュアル (C)桜井のりお(秋田書店)/僕ヤバ製作委員会

 多くのアニメのサブタイトルをチェックしているなかで、特に強いこだわりを感じられる作品もいくつかありました。『僕の心のヤバイやつ』第2期はBパートのクライマックスに「Karte 22」「僕は」「山田に近づきたい」のように、話数とサブタイトルがなんだか雰囲気よく表示されるのが印象に残っている人も多いでしょう。特に保健室で山田の胸の内を市川が知る辺りで表示される第18話「山田は僕が好き」なんかは必殺級のエモさでした。

『うる星やつら』第2期はサブタイトルを作中の背景美術などに溶け込ませるスタイルで表示しています。例えば第32話Aパートでは亜空間で浮遊する扉に「扉を開けて 後編」と書いてあるといった具合です。

 これは前期から続くスタイルですが、こうした演出や遊び心の発露としてサブタイトルが出てくると目を引くのは言うまでもありません。毎回Bパートのラストで「嵐の後 Arashinoato」のようにサブタイトルと併せてそのローマ字表記も表示する『外科医エリーゼ』も、意図こそ図りかねますがユニークではあります(さすがに海外向け? というわけでもないはず)。

 ここまで今期アニメにおけるサブタイトル事情をツラツラと書いてきましたが、作中で表示されなくても特に困ることがないのは確かかもしれません。しかし表示されればそこに込められた意図などを探るのが楽しいのも確かです。

『愚かな天使は悪魔と踊る』第4話「Heat limit」や『スナックバス江』第6話「What A Wonderful World(この素晴らしい異世界生活にようこそ)」、少し前の『ニンジャラ』のようなパロディ元を想起させるものなんかはニヤリとさせられましたよね。それが『僕の心のヤバイやつ』や『うる星やつら』のような工夫があるとさらにうれしいところです。今後も、その作品にとって加点要素でしかないサブタイトルに注視しながらアニメを観ていくのも一興でしょう。

※記事の一部を修正しました。(2024年3月18日 10:22)

(はるのおと)

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