「パクリ? オマージュ?」賛否呼んだ人気ゲーム・3選 開発者が「リスペクト」を熱弁も
『Lies of P』『原神』『キューブクリエイター3D』……。いずれも今でこそ大人気のゲームですが、リリース当初は「他作品のパクリでは?」という指摘も相次いでいました。それぞれどんなゲームと比較されてしまったのか、覚えていますか?
ファンですら「本家」と錯覚するレベル?

2024年初頭のゲーム業界では、オープンワールドサバイバルクラフトゲーム『パルワールド』が歴史的メガヒットを記録したことで大きな話題を呼びました。しかし同作は作中に登場する「パル」のデザインが「ポケットモンスター」に似ていることが一部で物議を醸しており、ほかにもさまざまな作品のオマージュが指摘されています。
元々、ゲーム業界では作品間のオマージュが盛んに行われるものですが、「他作品のパクリでは?」と賛否を呼んだタイトルにはどんなものがあるのでしょうか。
●「ソウルライクすぎる」と言われた『Lies of P』
2023年に韓国のNEOWIZが発売した『Lies of P』は、かの有名なピノキオの物語を下敷きにしたゲームです。プレイヤーは主人公のピノキオを操作し、ベル・エポック風の暗い街「クラット」を舞台に、ゼペット爺さんを探す冒険へ旅立つことになります。
ですが同作に関しては、それよりも「ソウルライク」なゲームシステムの方が大きな注目を浴びました。フロム・ソフトウェアの「ダークソウル」シリーズに影響を受けたゲームを指すのが、「ソウルライク」というジャンルの括りですが、いくらオマージュとはいえ「さすがに似すぎている」と指摘されたのです。
「パリィ」を主軸とした戦闘システムなどはこのジャンルの正統ではありますが、同作の場合は細部まで「ソウル」シリーズを思わせる作りとなっていました。具体的にはボスの体力バーなどのUI周りや、黒いモヤをくぐり抜けてボス戦に突入するという演出などが挙げられており、ゴシックな世界観については『Bloodborne』に近いと感じる人が多いようです。
とはいえ同作のプロデューサーであるチェ・ジウォン氏は、インタビューなどで「ソウル」シリーズへのリスペクトを熱弁しています。そしてその愛情はたしかに実を結び、多くのゲーマーたちに愛される作品となっていることは間違いありません。なにより「嘘」によって変化していくストーリー性など、同作にはオリジナリティがしっかり見受けられます。むしろフロム・ソフトウェアがきっかけとなり、新たな名作ゲームが生まれたことを賞賛すべきではないでしょうか。
●初期は「ブレワイっぽい」と言われていた『原神』
今やオープンワールドRPGの代表格となったmiHoYoの『原神』も、リリース当初にはいろいろと物議を醸していました。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』にゲーム性が似ていることが指摘されていたのです。
両者が似ているとされた点としては、トゥーンレンダリングによって表現された広大な草原の景色、「パラセール」にそっくりな空を舞うグライダー、ゴブリンのような敵のデザインにUI周りなど、ひとつずつ挙げると枚挙に暇がありません。またゲーム開始直後の展開も印象的で、目を覚ました主人公が高台に駆け上り、広大な世界を眺めるという流れや、その際に画面の右下にゲームタイトルが表示されるところなども一致しています。
とはいえ世界観が似ているのは、『原神』の最初のマップである「モンド」だけで、中国的なイメージの「璃月」や日本を思わせる「稲妻」などに独自性があることは明らかでしょう。大型アップデートが幾度も繰り返された結果、今では独自のゲームとしての地位を確立しており、「ブレワイっぽい」といわれていたことも忘れられつつあります。