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ピンクの正体は男? 初期スーパー戦隊を支えた「女形スーツアクター」の伝統とは

1975年『秘密戦隊ゴレンジャー』のモモレンジャーは、はじめて男性と対等な立場で戦うヒロインとして憧れの存在でした。以降、女性戦士はシリーズに欠かせない存在になりますが、初期スーパー戦隊女性戦士のスーツアクターのほとんどが女形スーツアクター、つまり男性によって演じられていたのです。

スーパー戦隊初期にはスーツアクトレスはほとんどいなかった

「秘密戦隊ゴレンジャー Blu-ray BOX 4」( 東映)
「秘密戦隊ゴレンジャー Blu-ray BOX 4」( 東映)

 1975年『秘密戦隊ゴレンジャー』に登場したモモレンジャーは、はじめて男性と対等に戦う画期的なキャラクターでした。女性メンバーはスーパー戦隊シリーズに欠かせない存在になりますが、シリーズ当初の変身後のスーツアクトの多くは女形スーツアクター、つまり男性によって演じられていました。

『ゴレンジャー』のスーツアクトは当初、1971年からの『仮面ライダー』シリーズと同じく大野剣友会が担当し、モモレンジャーは清田真妃さんが演じています。しかし、途中でJAC(ジャパンアクションクラブ)に交替となり、そこから男性が担当するようになりました。

 女性でアクションができたとしても、男性より身長が低いので、当時の大きい仮面とバランスが悪く、体型も細身なので強く見えないのも理由としてあげられます。

 1979年『バトルフィーバーJ』のミスアメリカのスーツアクトはモモレンジャーことペギー松山を演じていた小牧りさ(現、リサ)さんや、小野寺えい子さんが演じましたが、1980年『電子戦隊デンジマン』からは、のちにアクション監督になる竹田道弘さんがデンジピンクを担当しました。

 最初は女役をイヤイヤしていた竹田さんでしたが、プロデューサーの吉川進さんから「中途半端だねぇ」と言われてから一念発起し、スナックに通って夜のお姉さんたちの仕草を研究、女性よりも女性らしい形を追求していったそうです。

 やがて、真田広之さんなどJACクラブに所属する俳優の名が知られるようになると、JACにも女性が加入するようになります。そして『大戦隊ゴーグルファイブ』の後半からは竹田さんに代わって、志村忍さんがゴーグルピンクを担当しました。

 しかし、女性がピンクのスーツを着るだけでは、女性らしく見えないことが浮き彫りになります。当然ですが、女性は普段から女性なので、あえて女性らしい仕草など意識しません。

 志村さんはゴーグルピンクの桃園ミキ役である大川めぐみさんの女性らしい演技や、竹田さんの女らしい形を出せずに苦心しました。スーツに詰め物をして、体の曲線を強調して工夫したそうです。

【画像】え…っ? 性別違うように見える? これが男性がスーツアクトした女性ヒーローの姿です(7枚)

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