地球、大丈夫か?『うちの猫は宇宙一かわいい問題』 いつか来る日が恐ろしい
漫画家の迷子さんによる、愛猫についての描き下ろしエッセイ。飼い主は誰もが「うちの猫が宇宙一かわいい」と思っています。地球は『宇宙一』をどこまで処理できるのでしょうか……。
『うちの猫は宇宙一かわいい問題』
漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。
迷子さんが恐れているのは『うちの猫は宇宙一かわいい問題』。地球は『宇宙一かわいい』をどれだけ収めておけるのでしょうか……。
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猫のエッセイマンガを描いてよろしいと言われた。遠慮なくうちの猫のかわいい背中やかわいい後頭部やかわいい寝言の話でもしようかと思ったが、それよりも心配ごとがある。
『うちの猫は宇宙一かわいい問題』だ。
どこの飼い主も基本的に、「うちの猫が宇宙で一番かわいいよ!」と思っている。
造形の問題ではない。寝起きで目やにが付いていようが、どんなに冷たくされようが、その猫をかわいいと主張してはばからない。
もちろん私もうちの猫の頭蓋骨は世界で一番かわいい頭蓋骨だと思っている。なんだあの手のひらにすっぽりくるサイズ感。かわいいと分かっていてあのサイズにしているに違いないのだ。かわいいぞ。
そして昨今、猫飼い人口は増える一方……いや厳密には猫だけの話ではない。何かの飼育者はその対象を愛してやまない。というかそうであってほしい。
そこで当初の問題が発生する。『宇宙一かわいい』がそんなにあふれて、果たして地球は大丈夫なのだろうか?『宇宙一』をそんなに収めておける容量が地球にあるのか。収納上手なのだろうか。
いつか地球に『宇宙一かわいい』が処理仕切れない日がやってくるのではないか……そう考えると恐ろしくて、猫をなでる手が止まらない。とてもかわいい。
(迷子)