『ワンピ』の「月」には物語の根幹が隠されてる? エネルの帰還にも期待
『ONE PIECE』の物語の、重要なカギを握っていると考えられているのが「月」です。空島のボスであったエネルが月へ行ったり、名前に「月」が入る一族が登場したりと、『ONE PIECE』と「月」はたくさんのつながりがあると考えられています。
エネルの敗北後が大きな伏線?
最終章が大きな盛り上がりを見せている『ONE PIECE』では、物語のカギを握っている要素のひとつとして「月」が重要視されています。「空島編」のボスであったエネルが月へ行ったり、名前に「月」が入る一族が登場したりと、『ONE PIECE』と「月」はたくさんのつながりがあることが長年考察されているのです。
月といって多くの読者が真っ先にが思い浮かべるのが、全38話からなる扉絵シリーズ「エネルのスペース大作戦」ではないでしょうか。『ONE PIECE』の扉絵シリーズは、後に本編のストーリーに絡んでくる重要な物語として定着しています。
「エネルのスペース大作戦」は空島でルフィに敗北し、飛び立ったエネルが月に到着するシーンから始まりました。その後、小型のロボット兵や古代都市を発見し、紆余曲折あり、エネルが大量のロボット兵を従えたような場面で終了します。
月でエネルが発見した小型のロボット兵や月の古代都市は、そこに高度な文明があった証拠と考えられるでしょう。『ONE PIECE』の最大の謎である「空白の100年」には、今の技術では再現不可能であろう高度な文明を持っていた「ある巨大な王国」が存在していたということが分かっています。「ある巨大な王国」は月の住民がルフィたちの住む星に持ち込んだ文明なのではないか、とも考えられているようです。
また、「エネルのスペース大作戦」で月のロボット兵や古代都市の動力が電気であるシーンが描かれていることから、「ゾウ」に住むミンク族はもともと月に住んでいた種族ではないかとも考察されています。
ミンク族が使う「エレクトロ」は相手に電気を流す技で、ミンク族はこれを生まれつき使うことが可能です。ミンク族はこの能力で、ロボット兵や古代都市の電力を生み出していたとも考えられます。
ミンク族がどのような理由があって月でそのようなことをしていたのかは分かりませんが、彼らが満月を見ると記憶の奥底に眠る野性が目覚めた状態の「スーロン(月の獅子)」になるのは、月にいた先祖の記憶が関係しているのではないかという考察もあるようです。例えば、かつてミンク族は月で別の種族に無理やり電気の力を使わされており、月を見ると先祖の怒りの記憶が蘇ってスーロンになる……というような考察も可能ではないでしょうか。
このように『ONE PIECE』の物語は月と何かしらの関りがあると考えられており、主人公ルフィやその他重要キャラの名前につく「D」に関しても、「『D』は半月の形を表しており、『Dの一族』は月の民の末裔」という説までささやかれています。
ほかにもワノ国編では光月や霜月など、名前に「月」の入った一族や、ルナーリア族と呼ばれる月に関係するような名前の種族も登場しました。このように物語と密接な関係があると考えられている「月」について、注目が集まっています。現在月にいるエネルがいつ戻ってくるのか、それともルフィたちが月に行くことになるのか、今後も目が離せない場所のひとつです。
(LUIS FIELD)