中毒性高め? かわいいけど「過激」な描写がクセになる海外アニメ
大論争を起こしたけど栄誉ある賞を受賞した作品も?
●『サウスパーク』
『サウスパーク(South Park)』は、1997年から続くアメリカのストップモーションアニメで、架空の街サウスパークを舞台に、主人公の少年4人がドタバタな騒動をおこす1話完結型のブラックコメディです。さまざまなグッズ化もされており、丸くて愛らしいキャラから一見して子供向けの作品かと思いきや、内容は過激な下ネタや人種差別、痛烈な社会風刺が含まれています。
実在する人物もネタに起用され、某国の大統領が性暴力を受けて最終的に死亡するエピソードや、某国の王妃を性差別的な表現で非難するなど、当事者が激怒しそうなパロディもありました。また、とある宗教を風刺したエピソードでは、制作者のマット・ストーン氏とトレイ・パーカー氏に向けた脅迫まがいの抗議文が一部のWebサイトに掲載されたこともあり、大きな論争を巻き起こしました。
しかし、同作は現代社会が直面する問題を鋭くユーモラスに表現する作品として、多くの視聴者から支持され、アメリカで優れたテレビ番組に与えられる「エミー賞」だけでなく、同国最古のメディア、映像に関する権威をもつ「ピーボディ賞」までも受賞しています。
過激な表現だからこそ、社会のゆがみを如実に伝えられるのでしょう。「社会の本質をブラックジョークという形で表現してくれる稀有なアニメ」「大事なことはすべてこのアニメで学んだ」と、高評価の意見が多数見られます。
どの作品も他のアニメにない魅力で評価されていますが、刺激が強いためかわいらしいアニメと思って観ないように注意が必要です。
(LUIS FIELD)