『ワンピ』五老星に「元奴隷説」が… 根拠はこれまでの偏った言動か
『ONE PIECE(ワンピース)』の最終章で五老星がとうとう動き出したなか、ある「疑惑」が一部のファンでささやかれているようです。どうして、「五老星は元奴隷説」などというトンデモ考察が生まれたのでしょうか。
ただの参謀タイプではなかった! 謎多き「五老星」の正体
『ONE PIECE(ワンピース)』の世界で、最高権力者といわれる「五老星」について、「エッグヘッド編」ではそれぞれの名前や肩書などの情報が次々と公開されています。
※この記事は『ONE PIECE』単行本未収録である最新1110話の内容に触れています。
そして、2024年3月18日に発売された「週刊少年ジャンプ」2024年16号の『ONE PIECE』1110話「降星」で、ついに五老星全員が「麦わらの一味」の前に立ちはだかる展開を迎えました。そこで五老星は「悪魔の実」の能力と思われる異形の姿を披露した際、一部のファンから、ある「ひとつの疑惑」が浮上しています。
現在「エッグヘッド編」では、Dr.ベガパンクが世界政府に反旗を翻したことで、海軍大将の黄猿ことボルサリーノをはじめ、五老星のひとりであるジェイガルシア・サターン聖も参戦するバスターコールが発令されました。
しかしベガパンクが仕掛けた罠によって、世界中に謎の映像が配信されます。政府にとっては非常にまずい映像らしく、追い込まれた「五老星」は全員が戦闘モードでエッグヘッドへと襲来したのです。
そして、謎に包まれていた五老星の能力も明かされます。サターン聖は「牛鬼(ぎゅうき)」、マーカス・マーズ聖は「以津真天(いつまで)」、トップマン・ウォーキュリー聖は「封き(ほうき、きの漢字は『豕+希』)」、イーザンバロン・V・ナス寿郎聖は「馬骨(ばこつ)」、シェパード・十・ピーター聖は「サンドワーム」と記されていました。
どれも伝説上の怪物であるため「悪魔の実」の分類的には、おそらく「動物(ゾオン)系 幻獣種」の可能性が高いでしょう。もととなる生物は、牛、鳥、豚、馬、蚕と考えられています。なお、釣り餌のゴカイ(沙蚕)をサンドワームと呼ぶことがあるため、「サンドワーム=蚕」説が支持されています。
そしてこの5種の生物はどれも、人間にとっていわば「家畜」と称される生物です。そこから、「五老星」は、もともと人類に虐げられる家畜、もとい奴隷だったのではないかと結論付ける意見があがりました。
これまでジェイガルシア・サターン聖からは、「人間の命など虫だと思え」「虫ケラの気持ちを理解しろと言うのか?」など、人間を虫同然に扱う発言が何度も飛び出しています。これはもしかすると、彼が過去に人間から受けた仕打ちの裏返しなのかもしれません。
●「五老星」のモデルとなった人物にヒントあり?
「五老星」が奴隷のような身分だったという説は、彼らのモデルになったであろう人物からも裏付けができるかもしれません。
彼らのモデルは歴史上の偉人とされています。今のところ有力だとされているのが、サターン聖が「資本論」のカール・マルクス、マーズ聖が「自由民権運動」の板垣退助、ウォーキュリー聖がソ連の最高指導者ミハイル・ゴルバチョフ、ナス寿郎聖がインド独立の父、マハトマ・ガンディー、ピーター聖が「奴隷解放宣言」のエイブラハム・リンカーンです。
モデルとなった人物は、自由や平等のために尽力したという共通点がありました。つまり「五老星」も、かつては自由や平等を渇望していた普通の人間だったのかもしれません。そうなると彼ら「五老星」は、例えばイム様など、より高貴な人びとによって作られた存在ということになりそうです。
少しずつ見えてきた「五老星」のバックボーンは、「空白の100年」が解き明かされることで鮮明になるのかもしれませんね。
(ハララ書房)