実写『ゴールデンカムイ』続編がWOWOWドラマで物議 映画→有料配信への手法は今後定着するか
WOWOWドラマの続編が決まった実写『ゴールデンカムイ』には、さまざまな反応があり、続きがあることを喜びつつも有料放送のWOWOWOWに加入するか迷う声も少なくありません。果たして、この「映画化→有料コンテンツのドラマ化」という手法は定着するのでしょうか。
どうしても高く感じてしまう月額料金

2024年1月19日公開の実写映画『ゴールデンカムイ』は、公開前の原作ファンの心配を吹き飛ばし好評を集めました。
アクの強い描写が多い同作は、どこまで実写化でその魅力に迫れるのかと不安視されていましたが、ふたを開けてみれば、極寒の北海道ロケによる迫真の映像と、生身の肉体を駆使した切れのあるアクションも観客を魅了しています。興行成績ももうすぐ30億円(3月24時点で約28億8900万円)に届きそうな勢いで、大ヒットを記録しています。
本編は最後に今後の続編を大いに期待させる締めくくりとなっており、評判も良いのでファンの間では当然続き期待が高まっていました。そんな折、3月4日に製作幹事会社であるWOWOWから映画の続きは、同局の有料ドラマ『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』として放送されることが発表され、期待と困惑の入り混じった感想がSNSを飛び交っています。
WOWOWドラマは質は高いが、月額料金も高い
WOWOWはよく知られるように、老舗の有料放送局です。以前から質の高いドラマを制作していることに定評があり、地上波では難しい攻めた表現、題材にも挑んでいます。そんなWOWOWが実写映画『ゴールデンカムイ』の続きをやるということで、個人的には映画同様質の高いものに仕上げてくれそうだなと思っています。
一方で、WOWOWは有料放送のため、一般の地上波テレビのように無料で視聴はできません。2021年からスマホやPCでもコンテンツが見られるようになったものの、WOWOWへの加入が必要で月額料金が税込2530円とその他の配信ストリーミングと比べても割高です。そのため、新たに加入しないと見られない人たちは、複雑な感情を抱いているようです。
これまでTVドラマと映画の関係は、ドラマの人気が高ければ劇場版を制作するというものが一般的でしたが、今回のケースはその逆で、映画から(有料)放送へという流れになりました。こうした動きは今回が初めてではなく、2023年の大沢たかおさん主演『沈黙の艦隊』も劇場公開から、Amazon Prime Videoへという流れで、アニメでも鳥山明原作の『SAND LAND』が劇場公開後、ディズニープラスで続きを含めたシリーズが配信されています。
さらには今後、『【推しの子】』実写版も映画とドラマ、両方制作されることが発表されています(どちらが先となるのかは未発表)。