「元アイドルが見せた体当たり」 冬のマンガ実写版ドラマで怪演した俳優たち
マンガ原作のあるドラマでキャラクターを演じるのは、すでに既存のイメージがあるだけに、演じる側も難しいのではないでしょうか。2024年冬ドラマでも、そんな役を演じた俳優が多くいました。なかでも不倫や復讐をテーマにした作品で熱演を見せた、3人の俳優に注目します。
元アイドルが見せた体当たりの演技
2024年1月からの冬ドラマも最終回を終えた作品もあり、各作品に対してさまざまな感想が出ています。なかでもマンガを原作にした作品に対しては、キャラクターを演じた俳優への驚きの声もありました。
「ヤンマガWeb」で連載されていた『離婚しない男』(著:大竹玲二)を原作にしたドラマ『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』で、伊藤淳史さん演じる主人公の岡谷渉の妻、綾香を演じた篠田麻里子さんには、筆者も含め驚かされた人は多いのではないでしょうか。
篠田さん演じる綾香は、小池徹平さん演じる司馬マサトと不倫に溺れていきます。原作マンガにはふたりのベッドシーンもあり、ドラマだとどのように描かれるのか注目されていました。第2話では、椅子に座る篠田さんが小池さんによって下着をずり下げられ、「あ~ん」と声をあげる姿まで描かれています。ほかにも、元アイドルとは思えない体当たりの演技が話題になりました。
視聴者からは「この役をよく引き受けたなと思ったけど、再現ぶりに驚いた」「ラブシーンで体当たりの演技が見られてよかった」など、篠田さんの演技に評価が集まっています。
そのほか、ドラマ『消せない「私」―復讐の連鎖―』で、主人公の灰原硝子を演じた志田彩良さんは、連続ドラマ初主演とは思えない鬼気迫る姿を見せました。本作はぶんか社のマンガ『消せない「私」 ~炎上しつづけるデジタルタトゥー~』(著:黒田しのぶ)を原作にしたドラマで、高校時代に遭ったいじめで人生を狂わされた主人公が、大人になって当時のいじめっ子たちに復讐していくストーリーです。
第3話で、硝子はかつて自分をいじめていた藍里(演:吉本実憂)に復讐するため、彼女の結婚式をぶち壊します。彼女の婚活を支援することで信頼を勝ち取り、友だちとして結婚式に参加するのですが、硝子はそこで彼女の不倫現場を抑えた映像を流すのでした。
この時に志田さんが見せた、人の心を失った能面のような表情は忘れられません。復讐のために人を捨てた硝子を演じ切った志田さんに、視聴者からは「志田さんの演技好きだけど、今回はとても怖い」「復讐に取りつかれたような目にゾッとする」「かわいらしいイメージがあった分、すごいギャップ」などの声があがっており、志田さんの演技に恐怖を感じた人も多いようです。