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『フォーチュン・クエスト』30周年で完結へ! 設定が意外と重くて容赦ない

設定が意外と重くて容赦ない『フォーチュン・クエスト』

『新装版フォーチュン・クエスト1 世にも幸せな冒険者たち』(KADOKAWA)
『新装版フォーチュン・クエスト1 世にも幸せな冒険者たち』(KADOKAWA)

 さて、久々に『フォーチュン・クエスト』に興味が沸いたのでネット上で探したところ、『新フォーチュン・クエスト』26冊をまとめた合版本を見つけたので、お試し部分だけを久々に読んでみたのですが、ほんわかした見た目とは裏腹に、かなり容赦がない作品でした。

 まず主人公のパステルは、同世代の子供たちと一緒にサマーキャンプに出掛けているときに住んでいた街を病気持ちの草食獣に襲われ、他の大人たちともども両親を失っています。 肉親である父方の祖母とは折り合いが悪く、ひとりで生きることを選んで冒険者になる……って、ちょいと重くありませんか? この設定。

 他の登場人物も、ルーミィは生まれ故郷が大規模な山火事に遭い親や仲間の消息は不明。ノルは行方不明の妹を探しており、キットンは記憶喪失。ホワイトドラゴンのシロちゃんも家族を探していますし、みんな重い過去を背負っている傾向にあります。

 かわいらしい絵柄と読みやすくふんわりとした文体にごまかされてきましたが、今、改めて読んでみると結構重たい設定です。それでもキャラクターたちが毎日を明るく元気に過ごしているのが『フォーチュン・クエスト』の魅力でもあるのでしょう。

 また、『フォーチュン・クエスト』はライトノベルのメディアミックスが行われるようになった初期の作品でもあり、1993年にOVAが発売され、1997年には『フォーチュン・クエストL』というタイトルでTVアニメ化されています。その他にもコミカライズやラジオドラマ、はたまたカセットブックやボードゲーム、TRPGも発売されています。今となっては手に入れるのも難しくなってしまっているのが残念なところです。

 とはいえ30年以上刊行され続けていた作品です。当然売れ続けていた作品であり、根強いファンはまだまだ残っています。2019年年末から2020年にかけて渋谷の”青山GoFa”では「フォーチュン・クエスト 30周年記念 迎 夏生原画展」が開催され、好評を博しています。

 2020年は1月8日(水)~ 1月19日(日)まで開催されているので、興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか。 筆者もなんとか時間を見つけて、この30年、パステルたちがどんな冒険を繰り広げていたのか、少し覗かせてもらおうかなと考えています。

(ライター 早川清一朗)

【画像】懐かしい!30年にわたって愛されてきた『フォーチュン・クエスト』(5枚)

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