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初代『ドラクエ』に導入された「謎の名前分類システム」 飽きさせない工夫に驚き!

現在まで続く大人気RPG「ドラクエ」シリーズには数々のタイトルやリメイク作があり、その作品によって特徴も違います。ファミコン版の初代『ドラクエ』でシリーズの基礎となるシステムができ上がりましたが、実は意外と知らない人も多い「名前による能力分類システム」がすでに導入されていたのです。

勇者の名前によって初期設定が変わる?

で明かされた名前による能力分類システムは『公式ガイドブック』で明かされていた 画像はファミコン版の初代『ドラゴンクエスト』(スクウェア・エニックス)
で明かされた名前による能力分類システムは『公式ガイドブック』で明かされていた 画像はファミコン版の初代『ドラゴンクエスト』(スクウェア・エニックス)

 数々のタイトルやリメイク作が発売され続けているRPG「ドラゴンクエスト」シリーズは、各作品によって特徴があります。例えば、1996年に発売されたスーパーファミコン版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の冒頭に、「性格診断」が盛り込まれていることはファンにとって有名な話です。

 この診断によって性格やステータス成長率が変わるため、ゲーム攻略において大切な要素でした。実は同シリーズの第1作目である初代『ドラクエ』にも、かなり簡易的ではありますが、似たシステムが導入されていました。それは「名前による能力分類」で、プレイヤーが決めた主人公の名前によって、強さの初期値や成長率が変わります。スーファミと比較して容量面で劣るファミコンの時代に、どのような仕組みが取り入れられたのでしょうか。

「名前による能力分類」については、ファミコン版の初代『ドラクエ』の説明書には書かれていないので、存在自体を知らない人も多いかもしれません。それが明らかになったのは、エニックスから発売された攻略本『ドラゴンクエスト 公式ガイドブック』です。同書の後半部分に、その仕組みについて丁寧に書き記されています。

 簡単に説明すると、主人公が決めた名前に応じて4種類の成長タイプに振り分けられます。その振り分けの基準を見ていくと、まず濁点と半濁点、ひらがな50文字のそれぞれに0~15の数字が割り当てられています。そして、選ばれた各文字を足した合計値を16で割った時の数値によって、いずれかの成長タイプになるという仕組みです。

 その各成長タイプの特徴は、以下のように定められています。

・タイプI(HP・MP優先型)
・タイプII(ちから・HP優先型)
・タイプIII(すばやさ・MP優先型)
・タイプIV(ちから・すばやさ優先型)

 少しややこしい話をすると、タイプIを例にした場合、16で割った時の余りの数値が「0、4、8、12」であればタイプIに振り分けられますが、タイプは同じではあっても、スタート時点のステータス値は余りの数によって違います。しかし「0、4、8、12」は、すべて各ステータスの上昇率が同じです。

 また、「ちから」「すばやさ」「最大HP」「最大MP」の項目ごとに成長速度の振り分けがあり、AとBの2種類に分けられます。Aの方がBよりも成長が速い型です。

 たった64KBの容量しかない初代『ドラクエ』に、少し複雑な能力分類システムが導入されていたのは意外です。その存在を知っていた当時のプレイヤーからは、「どんな名前が一番強くなりやすいのか、ひたすら検証した」「断然タイプII派だった」「『ああああ』みたいな適当につけた名前が意外と強い時もあったな」といった声があがっていました。

 筆者としてもファミコンの初代『ドラクエ』に、初めて能力分類システムがあったことを知った時は驚きでした。ステータスや成長率を画一にした場合、繰り返しプレイした時に予定調和の退屈さが生まれることを危惧し、実施された試みだったのではないかと考えられます。

 その後のシリーズでこのシステムがどう活かされたかは分かりませんが、初代『ドラクエ』の功績は、私たちが想像している以上のものがあるのかもしれません。

(LUIS FIELD)

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