え? ムードメーカーが! 愛すべき「バカ、お調子者」キャラの衝撃的な死亡シーン
マンガやアニメのなかで雰囲気を和ませてくれるお調子者、おバカキャラは、物語を彩るうえで大切な役割を担っています。そういったキャラは比較的人気が高く、もし作中で死亡すると衝撃が大きいものです。今回は衝撃的な死に方をした陽気なキャラを振り返りましょう。
ムードメーカーの意外な末路
マンガやアニメでは、推していたキャラの死を目の当たりにすることがあります。特にそのキャラが、読者を笑わせてくれるポジションであれば、悲しみは大きいでしょう。今回はそんな「ムードメーカーだったのに衝撃的な最期を遂げたキャラ」を振り返ります。
●『PSYCHO-PASS サイコパス』縢秀星
アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』は、2012年のTVアニメ第1シリーズから2023年の劇場版まで数多くの作品を世に出し、多くの人から愛されています。人びとの心理状態や性格を数値化する「シビュラシステム」が導入された世界を舞台に、公安局と猟奇殺人者が攻防を繰り広げるクライムサスペンス作品です。
作中に登場する縢秀星(かがり しゅうせい)は、犯罪係数の基準値を超えた「潜在犯」だったものの、能力を買われ執行官のひとりとして公安局に属しています。そんな彼は少しチャラい性格で、いつも気だるそうに業務をこなしているのが印象的です。
普段から冗談を言ったりおちゃらけてみたりと場を和ませ、殺伐とした公安局になくてはならない存在でしたが、TVアニメ第1シリーズの終盤に、思いがけない展開で死亡してしまいました。
第16話にて、縢は宿敵、槙島聖護の協力者チェ・グソンを厚生省の地下まで追っていきます。するとそこには、シビュラシステムの真相が隠されていたのです。コンピューターにより大量の情報処理が可能になっていると思われていたシビュラシステムでしたが、実は人体から抽出した脳みそがシステムに組み込まれ、構築されたものということが判明しました。
真実を知ってしまった縢とチェは、その後、禾生(かせい)局長に抹殺されてしまいます。
ネット上では、明るく人気もあった縢について「おちゃらけた性格が好きだったから悲しい」「まさか縢が死ぬとは思わなかった」など、落胆の声が多数ありました。
●『進撃の巨人』サシャ・ブラウス
2023年についにアニメシリーズが完結した『進撃の巨人』は、2009年から2021年まで「別冊少年マガジン」にて連載された人気マンガです。同作は、登場するキャラクターが大量死してしまうことでも有名な作品で、巨人と戦いながら食べられて戦死するケースが多いですが、なかには他の理由であっけなく最期を迎えたキャラもいました。
代表例はサシャ・ブラウスです。サシャは終盤まで調査兵団の仲間とともに戦いを続け、食いしん坊かつバカな愛されキャラとしてみんなから認知されていました。
しかし、彼女の最期は突然やってきます。調査兵団は主人公エレンを奪還するため、敵国マーレの軍が集まるレベリオ区を襲撃しました。計画は成功し、サシャたちも飛行船に乗り込みひと段落したと思いきや、後から同じエルディア人でありながらエレンたちをパラディ島の悪魔だと思い込むマーレの少女ガビ・ブラウンが船に乗り込んできました。そして、彼女によってサシャは射殺されてしまいます。最期の言葉は「肉」でした。
全く予想のつかない展開に、視聴者からは「え! なんでここで死ななくちゃいけなかったの?」「最初理解が追いつかずビビった」といった声があがっており、一瞬の出来事になにが起きたか分からなかった人もいたようです。
●『ジョジョの奇妙な冒険 第5部』ナランチャ・ギルガ
毎シリーズ主人公が代わるマンガ『ジョジョの奇妙な冒険』は、現在第9部まで続いている人気作品です。そんな『ジョジョ』も登場人物の死亡率が高く、衝撃的な死に方をしたキャラクターが多々いました。
イタリアが舞台の第5部に登場する17歳のギャング、ナランチャ・ギルガは、九九もおぼつかず無邪気で子供っぽい性格に加えて、仲間思いな一面があるナランチャは、今も人気のあるキャラクターです。
そんなナランチャは、第5部のラスボスとの戦いで惨い最期を迎えています。ギャング組織「パッショーネ」を束ねるボスのディアボロと戦うことになったブチャラティ率いるチームは、ローマにたどり着いた終盤に、3部のメインキャラのポルナレフのスタンド「シルバーチャリオッツ」が「スタンドの矢」で貫かれた「シルバー・チャリオッツ・レクイエム」の能力によって、それぞれの魂が入れ替わってしまいました。
主人公ジョルノ・ジョバーナと身体が入れ替わったナランチャは、その後、実の娘トリッシュの魂のそばに隠れていたディアボロの時を消し飛ばすスタンド「キング・クリムゾン」によって、誰も気付かないうちに鉄格子に串刺しにされて殺害されてしまいます。
その前に「オ…オレ…故郷に帰ったら学校行くよ(以下略)」と死亡フラグらしいセリフを残していたナランチャの死は、『ジョジョ』独特の演出によるショッキングな描写も相まって、かなりの衝撃場面となりました。「無惨な死に方でかわいそうだった」「死に際の一言もないしマジで悲しい」「ナランチャは死ぬし、その身体はジョルノだし、いろいろショッキング」など、今でも忘れがたい人が多いようです。
(LUIS FIELD)