ファミコンのゲームを遊ぶと「しんどい」問題 最近のゲームが「親切過ぎ」?
もはや懐かしさMAXとなったレトロゲーム。ファミコンもかなりノスタルジーを感じる存在になりました。そんな懐かしのゲームを今になって遊ぶと、実は「しんどい」と思う人もいるとか……。
レトロゲームはなぜ「しんどい」のか?
先日、10代後半の若いゲーム好きの方と話す機会がありました。その方は最新ゲームはもちろんレトロゲームもたしなんでおり、かなり意欲的なゲーム好きだったのです。
話を聞いていると、「レトロゲームは楽しいのもあるけれども、しんどいのもけっこうある」という話になりました。たしかに今になって遊んでみると、なかなかつらいものも多いです。
たとえばファミリーコンピュータで発売された『忍者龍剣伝』は難しいゲームとして有名ですが、その難しさの質が問題です。鳥に当たってノックバックで落ちて死亡、ボスに挑戦するもよくわからないまま死亡など、理不尽さを感じさせる場面が多かったりします。
ゲームは常に進化を続けており、実は遊びやすさも今と昔では大きく違うのです。この記事では、その流れを紐解いていきましょう。
そもそも家庭用ゲーム機以前は、ゲームはたいていゲームセンターで遊ぶものでした。『スペースインベーダー』や『パックマン』などが人気になり、技術の向上によって次第に家庭用ゲーム機版が出るようになり、今では立場が逆転しました。
ゲームセンターのゲームの場合、コインを入れて遊ぶ形式です。つまり、コインを入れるような仕組みであればあるほど儲かる。ゆえに最初のステージは楽しく遊ばせても、その後の難易度が急に上がったりするのです。
『忍者龍剣伝』が難しいのはこの文脈にあるからだと考えられます。『ロックマン』も初代はゲームセンターの名残りでスコアがありましたし(スコア争いがゲームセンターならではの遊びだった)、『スーパーマリオブラザーズ』の残機制や残り時間も、遊ぶ時間をなるべく短くするような仕組みでした。
逆に、今の買い切り型ゲームはなるべくクリアまで楽しんでほしいというおもてなし精神が現れていることが多いです。もちろん基本プレイ無料のゲームなどが登場してまた性質が変わっているところもありますが、とにかくゲームセンター時代にあったような雰囲気は消えています。