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声優交代←「えっ!」違和感なく視聴者に受け入れられた主要キャラ4選

初代の意思を受け継ぎ現在も演じ続ける声優

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 ここまで、おめでたい理由による声優交代を振り返ってきましたが、なかには悲しい理由で担当を交代したケースも存在します。

 国民的アニメ『クレヨンしんちゃん』に登場する野原しんのすけの父、野原ひろしは、放送開始時から故・藤原啓治さんが担当していましたが、2016年に病気療養のため声優業を休止していました。

 そして、ひろし役は藤原さんから森川智之さんに引き継がれました。森川さんは『NARUTO-ナルト-』の木ノ葉の里4代目火影である波風ミナト役や、『鬼滅の刃』の産屋敷耀哉役など人気作品の主要キャラを数多く担当しています。

 森川さんが演じるひろしについて、ネット上では「前任の面影を残しつつ、声色で新しいひろしを演じている」「違和感なさすぎて困惑するレベル」といった声があがっており、初代の藤原さんに負けず劣らずの評価を得ていました。

 ちなみに森川さんは、24年間担当しこの世を去った藤原さんからひろし役を引き継ぐことは、プレッシャーに感じたようで、あるテレビ番組出演時に「とにかく野原ひろしをうまく出せればいいなっていうことばかり考えていた」と当時のことを振り返っていました。

 また、声優交代で有名な作品といえば『ルパン三世』でしょう。本作品は、世紀の大泥棒ルパン三世が、宝飾品や財宝を盗んでいく痛快なストーリーが人気を集め、2024年現在も世代を超えて愛されています。

 当初、ルパン三世の声は山田康雄さんが務めていました。しかし、1995年に山田さんは帰らぬ人となってしまい、かねてからルパンのモノマネをしていたタレントの栗田貫一さんが急きょ担当することになったのです。

 栗田さんはモノマネから本物の役になったひとりで、それから20年以上経つ現在もルパンを演じ続けています。視聴者のなかでは「声優交代を語るうえで外せない人」「当時批判も多かったけど演じ続けた栗田さんに脱帽」といった声が見受けられました。

 栗田さんはシネマトゥデイの取材で当時を「死に物狂いだった」と振り返っており、相当な重圧を感じていたようです。

 キャラクターの声はアニメにおいて何よりも欠かせない存在であり、声優たちの努力の集大成なのかもしれません。その大切な「声」を守り続け、声優の交代に違和感を持たせない仕事ぶりは、まさにプロのなせる業といえるでしょう。

(LUIS FIELD)

【画像】えっ、信じられない… これは女性声優が演じた男性キャラです(6枚)

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