「意外とグロッ」「地上波は無理」 過激さも話題の「配信限定」マンガ実写化ドラマ
近年、マンガの実写化作品は、Netflixなどのサブスクリプションにて限定配信される例も増えてきました。なかには、原作を忠実に再現するため作品に年齢制限を設定している作品もあります。今回は、原作の過激な描写を再現した配信ドラマを振り返ります。
突如参加させられたデスゲームが衝撃
最近のマンガの実写化作品は、特定の配信サービス限定の映画やドラマとして放送される例も増えてきました。過激な描写が盛り込まれている作品には、作品視聴前に「15歳以上の視聴者のみに視聴が制限されているコンテンツ(15+)」などの文言が画面表示され、一定の年齢制限を設けてしっかりと衝撃シーンを再現しています。
今回は特に「思ったよりグロい」「原作は普通に読めたのに」と、話題になったドラマを振り返ります。
●『ガンニバル』15+
2018年から2021年にかけて「週刊漫画ゴラク」にて連載された人気作品『ガンニバル』(著:二宮正明)は、2022年に動画配信サイト「Disney+」で実写ドラマ化されました。本作はサイト上で「極めて暴力的な描写や不適切な言葉、犯罪行為が含まれる」とされる「15+」に分類され、15歳以上のみに視聴が制限されています。
物語は、ある事件で駐在として左遷された「阿川大悟(柳楽優弥)」が、家族とともに「供花村(くげむら)」という山間の村に移住するところから始まります。一見のどかで住みやすそうな供花村でしたが、前任の駐在は失踪しており、さらに村には「人間が人間を食べている」という噂もあって、次第に不穏な空気が流れていきます。
本作は第1話から熊に食いつくされた老婆「後藤銀(倍賞美津子)」の遺体の一部を人間が食べるシーンなど、目をそむけたくなる場面が多数、描かれていました。また、当時26歳だったイケメン俳優の澤井一希さんが演じた、物語のカギを握る巨体の老人「後藤家のあの人」は、特殊メイクのクオリティもあってとてつもなく恐ろしい仕上がりになり、原作ファンでも恐怖を感じたのではないでしょうか。
『ガンニバル』が気になって「Disney+」に加入した人も多かったようです。視聴者からは「供花村の雰囲気がどこか気持ち悪くて、観てるだけで怖くなる」「緊迫感あふれる物語に加えて、グロい描写があってトラウマになる」「年齢制限あるとはいえ子供がうっかり見ないか心配」といった声があがっており、かなりハラハラドキドキした人もいたようです。
『ガンニバル』はシーズン2の制作が決定しており、これから描かれるであろう後藤銀の過去や、原作終盤の大事件などさらに盛り上がっていく後半戦がどのように描かれるのか、目が離せません。
●『今際の国のアリス』16+
「週刊少年サンデーS」にて、2010年から2015年まで連載されたマンガ『今際の国のアリス』(著:麻生羽呂)は、2020年にNetflixで実写ドラマ化され、主な舞台となる渋谷を中心に大々的な広告も展開されて話題になりました。本作は廃墟と化した東京を舞台に、主人公の「アリス(山崎賢人)」が「げぇむ」という謎のデスゲームに巻き込まれていきます。
実家での居場所を失いつつあったアリスは、ある日親友の「カルベ(町田啓太)」「チョータ(森永悠希)」と渋谷のスクランブル交差点で、突如「今際の国」に転送されてしまいました。元の世界に戻るため、彼らは生死をかけた「げぇむ」に参加しその世界の秘密を探っていきます。
Netflixの5段階のレイティングのうち、16歳以上が推奨とされる「16+」となった本作の見どころは、毎回容赦なく襲ってくる「げぇむ」の内容です。特に残酷で人間の心理をいたぶる「かくれんぼ」という「げぇむ」では、参加者4人のうちひとりのみ生存できるルールで、「げぇむ」終了時は残り3人の装着している首輪が爆発し死亡してしまいます。初見の方は、この「げぇむ」のエピソードでかなり衝撃を受けたのではないでしょうか。
視聴者からは「原作と少し改変されてるけど、手に汗握る展開は相変わらず」「実写オリジナルの『生きるか死ぬか』がかなり怖くてよかった」「ユニークかつ残酷な『げぇむ』がよりホラー感を引き立てる」「けっこうエグい人体破壊も出てくるし悪役がヒロイン(土屋太鳳)を襲う場面もキツい」といった声があがっており、怖さと緊迫感のあるストーリー展開に思わずイッキ観した人も多かったようです。
本作はシーズン2まで配信されており、短期間で死んでしまうキャラにも意外な豪華キャストが起用され話題になりました。時期は未定ですがシーズン3の制作も発表されています。