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「原作改変?」「劇場版必要だった?」賛否分かれたアニメの結末

アニメの最終回は、視聴者の期待値が最高潮に達する瞬間でもあり、結末によって大きく賛否が分かれることもあります。今回は、最終回に衝撃的な展開があったアニメを振り返ります。

「死者が多すぎだろ」「劇場版必要だった?」物議を醸したアニメ作品

TVアニメ『アカメが斬る!』ビジュアル (C)タカヒロ・田代哲也/スクウェアエニックス・「アカメが斬る! 」製作委員会
TVアニメ『アカメが斬る!』ビジュアル (C)タカヒロ・田代哲也/スクウェアエニックス・「アカメが斬る! 」製作委員会

 アニメの最終回は、ハッピーエンドで終わるとは限りません。打ち切りが理由で唐突な終わり方をしたり、アニメの方が原作よりも先行しているせいで結末が違ったりと、ファンの間で物議を醸すこともあります。今回は、さまざまな理由で結末に賛否両論が生まれたアニメ作品を振り返ります。

※この記事では、物語の核心に触れる描写があります。「ネタバレ」が気になる方はご注意下さい。

●『アカメが斬る!』

 2010年から2017年にかけて、スクウェア・エニックス「月刊ガンガンJOKER」で連載された『アカメが斬る!』(原作:タカヒロ/作画:田代哲也)は、2014年にアニメ化されました。同作は、帝国の圧政により貧困生活を送る少年剣士「タツミ(CV:斉藤壮馬)」が、妖刀を持つ少女「アカメ(CV:雨宮天)」の所属する殺し屋集団「ナイトレイド」と出会い、腐敗した帝国に反逆するダークファンタジーです。

 アニメ版では人気キャラの「チェルシー(CV:名塚佳織)」が、中盤で死亡してしまいます。さらに、原作では生存しているタツミや「マイン(CV:田村ゆかり)」といった主要キャラが最終話目前で死亡したことで、死者数が20人以上になりました。物語の最後は、生き残ったアカメが仲間たちの思いを背負いながら、自らを狙う賞金稼ぎとの戦いを続けていく形で終わります。

 あまりにも死者が多すぎることや、原作では生存しているタツミやマインの死に、「バッドエンド過ぎるだろ」といった声や、「原作と違い過ぎ」といった声もあがりました。しかし、いわゆる「原作改変」がされたわけでないようです。アニメ放送後、小林智樹監督はメディアのインタビューで、原作の終了よりもアニメが先行していたことを明かしました。

●『宇宙戦士バルディオス』

 1980年から1981年にかけてテレビ東京で放送されたロボットアニメ『宇宙戦士バルディオス』は、突如として絶望的な結末を迎えました。この作品は、主人公「マリン・レイガン(CV:塩沢兼人)」と仲間たちが、放射能汚染された「惑星S-1」を捨てて地球を侵略しようと計画していた「ゼオ・ガットラー(CV:青野武)」と戦う物語です。

 最終回では、ガットラー側が地球を侵略するため、地球人抹殺作戦を開始しました。地球を核汚染させずに侵略するために、北極と南極の氷を溶かして大津波を発生させます。マリンには津波による大洪水を止めることはできず、都市や人びとが津波に飲み込まれていく様子が描かれます。そして、真っ赤な背景に白文字で「完」と書かれ、物語は「全滅エンド」を迎えました。この終わり方には、「何が起こった?」と理解が追い付かなかった視聴者も少なくなかったようです。

 この唐突な最終回は、スポンサー会社の経営不振による打ち切りといいます。その後1981年12月公開の劇場版にて、TVの後の展開が描かれました。劇場版でもTV版同様に大洪水によって都市や人びとが流されます。地球は壊滅的な打撃を受けるも、マリンたちは生き延び、ガットラー率いる亜空間戦隊「アルデバロン」に総攻撃を仕掛けました。これを受けてアルデバロンは核兵器を誤発射し、地球が放射能に汚染されて惑星S-1と同じ姿になる結末を迎えます。

 劇場版を見た人のなかには「やっと決着がついた」といった声がある一方、どちらの結末でも「全滅エンド」に変わりないため、「TV版とそんな変わらないなら劇場版のエンドは必要なかった」といった厳しい声も出ていました。

【画像】えぇ、なんてことすんの? これが退場させられてしまった可愛すぎる女性キャラのビジュアルです(4枚)

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