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旧作ファンも絶賛の「再アニメ化」とは? 原作改変も納得の理由

再アニメ化された作品のなかには、「旧作の方が良かった」と評価されてしまうものも少なくありません。しかし、原作に忠実な再アニメ化は、ファンから高く評価される傾向にあるようです。今回は、再アニメ化で称賛された作品を振り返りましょう。

再アニメ化が大絶賛されるのに必要な要素とは?

『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』ビジュアル (C)三条陸・稲田浩司/集英社・ダイの大冒険製作委員会・テレビ東京 (C)SQUARE ENIX CO.,
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』ビジュアル (C)三条陸・稲田浩司/集英社・ダイの大冒険製作委員会・テレビ東京 (C)SQUARE ENIX CO.,

「旧作の方が良かった」などと賛否が分かれることが多々ある「再アニメ化」にも、なかには原作ファンから絶賛された作品もあります。マンガ原作作品のアニメ化が、原作に忠実なのは、昨今ではファンにとって「当然のこと」となりました。それだけでなく、最新のアニメ技術を取り入れたり、物語を現代の風潮に合わせたりしつつ、ファンを納得させた作品を振り返ります。

●『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』

 人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの世界観を活かし、「週刊少年ジャンプ」で連載されていた『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(監修:堀井雄二/原作:三条陸/作画:稲田浩司)は1991年に最初のアニメ化がされました。旧作では「バラン戦」の途中で放送が終了してしまいましたが、2020年の再アニメ化で、原作の最後のエピソードまで描かれています。

 この作品は、モンスターたちと平和に暮らす少年「ダイ」が、「魔王ハドラー」の復活により、勇者を目指す物語です。新作では旧作から声優が一新されたり、残酷な描写がカットされたりといった改変がされていました。旧作ファンからすると、その点には物足りなさもあったかもしれません。しかし、作画力が上がってキャラクターの動作がなめらかになり、繰り出される技の迫力がアップしました。これにより、戦闘シーンがより引き込まれるものになっています。

 放送後も絶賛する声が衰えることはなく、「100話は長いと思ったが、テンポが良く見応えがある作品だった」「100話駆け抜けたのもすごいが、感動シーンで泣きすぎた」など高い評価のレビューが数多くあがっていました。

●『シャーマンキング』

「週刊少年ジャンプ」にて連載されていた『シャーマンキング』(作:武井宏之)は、2001年に最初のアニメ化がされ、2021年にほぼ同じ声優陣でリメイクされました。神や霊と交流できる「シャーマン」のひとりである少年「麻倉葉」が、「シャーマンキング」を目指す物語です。

 2001年版では連載中なのもあり、アニメオリジナルの展開が多く、結末も原作とは異なるものでした。しかし、再アニメ化では、原作のストーリーが忠実に再現されています。もちろん最終回も、原作通りとなりました。

 また、2001年版と比較すると、絵柄に変化があったのも注目点です。原作者である武井宏之先生のマンガでも「JC(ジャンプ・コミックス)版(集英社)」より「KC完結版(講談社)」の方が画力が上がっており、再アニメ化ではKC完結版の方に絵柄を合わせているため、旧作とは違う雰囲気を味わえます。2001年よりもデジタル技術が向上したことも相まって、作画を評価する声が多数見られました。

 ほかにも、20年前のOP楽曲「Over Soul」が流れるという、懐かしさを感じさせる、旧作からのファンも喜ばせる仕掛けがされていました。原作だけでなく、2001年度版のアニメもリスペクトしている点でも高い評価を得た作品です。

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