マグミクス | manga * anime * game

『Zガンダム』なぜ「ゼータ」と読む? ギリシア文字つきガンダムはどれだけいるのか

実はギリシア文字の半分は既にガンダムの名前に使われていた

コードネーム「δ(デルタ)ガンダム」、いわゆる「ガンダム顔」ではありますよね。「MG 1/100 百式 Ver.2.0」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ
コードネーム「δ(デルタ)ガンダム」、いわゆる「ガンダム顔」ではありますよね。「MG 1/100 百式 Ver.2.0」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ

「δ(デルタ)ガンダム」とは、おなじみの「MSN-00100 (MSN-100) 百式」のコードネームです。正確に言えば、当初の予定だった可変機構を持っていたのがδガンダム、技術的な問題からそれをオミットして非変形型MSにしたのが百式でした。

 それゆえに技術的な進歩で可変機構に問題がなくなり、量産化を可能にしたMSが「MSN-001A1 デルタプラス」となります。これをさらに進化させたMSに「MSN-001X ガンダムデルタカイ」がいました。実はこのMSの名前にも深い意味があるので後述します。

「ε(イプシロン)ガンダム」のコードネームを持つのは、「エプシィガンダム」と呼ばれるMSでした。もともとは『Zガンダム』の企画当初に名前があったMSで、「ガンダリウムε」を使用しており、企画段階では「ガンダムMk-II(デルタガンダム)の技術と統合してZガンダムを生み出した」とあります。

 企画当初から関わっていた永野護さんによると、1986年に講談社から刊行された小説『機動戦士Zガンダム 第一部カミーユ・ビダン』の表紙にあったガンダムが「εガンダム」であるとのことです。現在の公式設定では、技術的な問題から実現不可能な部分があり、試作には至らずに計画は破棄されたとなっています。

 これに続くのが主役機の「ζ(ゼータ)ガンダム」である「MSZ-006 Zガンダム」、その後には「η(エータ)ガンダム」のコードネームで開発された「MSZ-007 レイピア」が続きます。模型雑誌である「月刊モデルグラフィックス」別冊「GUNDAM WARS PROJECT Ζ」が初出でした。

「ηガンダム」は可変MSながら、リック・ディアスの開発チームが製作したことで重量感あふれる外見をしており、スマートなZガンダムとは異なった印象を受けます。「ZレイピアI」や「ガンダム・レイピア」という表記もあり、名称が不確定なものとなっていました。

 続く「θ(シータ)ガンダム」はおなじみ「MSZ-010 ZZガンダム」、「ι(イオタ)ガンダム」は「MSA-0011 S(スペリオル)ガンダム」となっています。この2機は同時開発されたMSで、共にコア・ブロック・システムを搭載する可変MSであり、3機の航空機に分離できる仕様でした。

 この後の「κ(カッパ)ガンダム」は複雑な設定を持っています。何しろκでありながら、ギリシア文字18番目の「∑」を冠した「シグマガンダム」という名前を持っていました。しかもシグマガンダムは、異なる設定で複数の雑誌に掲載されたという経緯があり、設定が整頓されていないMSになっています。

 続いて「MSA-0012 λ(ラムダ)ガンダム」は、後に「MSA-007 ネロ」の上半身に設計が生かされました。「RX-90 μ(ミュー)ガンダム」はサイコフレーム試験機だそうです。共に「ガンダム・センチネル」で文字設定が出てきたガンダムでした。

 その後に続くのが「RX-93 ν(ニュー)ガンダム」、ご存じの通りアムロ・レイ専用機であり、その最後の機体です。この名前を引き継いだのが映画『閃光のハサウェイ』に登場する「RX-105 ξ(クスィー)ガンダム」でした。この空白期間を考えれば、アナハイムは十年近くもギリシア文字のガンダム製造には関わっていなかったことになるかもしれません。

しかし前述のκ(カッパ)ガンダムがシグマの名前を冠していたり、ガンダムデルタカイの「カイ」がギリシア文字22番目の「χ(カイ)」を意味するのではないか、との考察もあったりします。右手のしていることを左手は知らないほどの大企業であるアナハイムのこと、実は複数の計画が極秘裏に進んでいたこともあり得ます。こういった考察がガンダムシリーズの醍醐味でしょうか。

 今後も生まれるかもしれないギリシア文字のガンダムたち。最後の文字である「Ω(オメガ)」が現れたとしても、それで終わりとは限りません。宇宙世紀の歴史が新たに語られるたび、新たなガンダムは生まれるのでしょうから。

(加々美利治)

【画像】こちらが立体化された「ギリシア文字つきガンダム」です!(8枚)

画像ギャラリー

1 2