『ワンピ』なぜシリュウは「スケスケの実」を選んだのか ただの「スケベ野郎」じゃなかった?
『ONE PIECE(ワンピース)』の魅力のひとつに、さまざまな特殊能力を付与する「悪魔の実」の存在があげられます。今回は「麦わらの一味を脅かすのでは?」とも言われている、黒ひげ海賊団二番船船長「シリュウ」の「スケスケの実」の能力に迫ります。シリュウが「スケスケの実」の能力を得た狙いとは、いったい何だったのでしょうか。
「スケスケの実」は単なるノゾキ用の能力じゃなかった?
『ONE PIECE(ワンピース)』の長きにわたる物語も、いよいよ終盤に差しかかかりました。そうなると、いつかはぶつかると予想されてきた「麦わらの一味VS黒ひげ海賊団」の戦いも、がぜん現実味を帯びてきます。
ルフィたちにとって最大の脅威となるのは、やはり「黒ひげ」こと「マーシャル・D・ティーチ」の存在でしょうが、同海賊団の二番船船長である「シリュウ」も非常に不気味な存在です。
シリュウは、黒ひげ海賊団に入ってからから「悪魔の実」の能力者になっており、手にしたのは「スケスケの実」の能力でした。
そもそも「スケスケの実」は、スリラーバーク海賊団の「アブサロム」が持っていた能力で、自身の体や触れた物体を透明にすることが可能です。しかし、気配や発する音までは消せないという弱点もあり、相手が手練れの場合はそれほど通用しませんでした。
実際、アブサロムがサンジと戦った際は、姿を消していたにもかかわらず、足音で居場所を突きとめられるなど、結果的に敗北を喫しています。
その後、フリーライターに転身したアブサロムは、「スケスケの実」の透明能力を活かしてスクープを挙げるなど活躍します。しかし、黒ひげのナワバリである海賊島「ハチノス」に潜入したアブサロムは、黒ひげ海賊団に見つかり、その命を失うとともに能力も奪われてしまいました。
こうしてシリュウは「スケスケの実」の能力を手にしたわけですが、なぜ彼は数ある悪魔の実のなかから、「スケスケの実」を選んだのか疑問が残ります。実際、読者のあいだでも「なぜこんなショボい能力選んだの?」「シリュウもエロかったのか」などの声がありました。
しかし、剣士として相当な実力を秘めているシリュウと、「スケスケの実」の能力は、相性が抜群に良い可能性があります。このふたつがそろえば戦いの際、姿を消して音も立てずに忍び寄り、一撃で相手を仕留めることも不可能ではないはずです。このシリュウが敵となれば、麦わらの一味のメンバーにとっても非常に厄介な存在になりうるでしょう。
現にガープと黒ひげ海賊団の戦いの最中に、(ガープがコビーをかばう動きを見せたとはいえ)ガープの腹部を貫いたのは、「スケスケの実」で透明になったシリュウのひと突きでした。
シリュウは非能力者だった頃から、「ドクドクの実」の能力者マゼランに匹敵するといわれたほどの実力者です。そのような優れた剣士に「スケスケの実」による隠密性が加わったら、対処するのは相当難しいかもしれません。
さらに、悪魔の実は「覚醒」することもありえます。今後シリュウが、「スケスケの実」を覚醒させる可能性もゼロではないでしょう。
もし「スケスケの実」が覚醒したら、能力で気配まで消せたり、ある程度の範囲内にある物体なら触れずに透明化したりと、より厄介な能力に進化するかもしれません。
シリュウが麦わらの一味と戦うとしたら、ゾロとの剣士対決や、昔から「スケスケの実」に憧れていたというサンジとの対決も面白そうです。彼らがどのような戦いを繰り広げるのか、想像するのも『ONE PIECE』の醍醐味といえるでしょう。
また、黒ひげ海賊団を率いる「マーシャル・D・ティーチ」といえば、いまだ多くの謎に包まれた人物です。もしかすると、シリュウが「スケスケの実」の能力を得た背景には、ティーチの思惑が隠されているのかもしれません。
いずれにせよ、シリュウと「スケスケの実」の組み合わせは、決して侮れないことは間違いないでしょう。
(マグミクス編集部)