キャラハマりすぎ! 少女マンガの実写化で大絶賛されたヒロインたち
マンガが実写化されたドラマ、映画のなかには、キャラの再現度が高く、原作ファンを驚かせるほどキャストの演技がすばらしいと話題になることがあります。今回は、少女マンガを実写映画化した作品から、評価が高かったヒロインを振り返ってみましょう。
「この人しかいない」と原作ファンも絶賛のハマりぶり
少女マンガの実写化にあたり、ファンが気になるのはヒロイン役のキャスティングです。なかには、難しいキャラ設定を見事に演じきり、原作ファンを唸らせた作品も存在します。今回は、そんな少女マンガのヒロインを見事に再現した女優たちを振り返りましょう。
まず、人気TVドラマ「花より男子」シリーズから『花より男子ファイナル』まで、ヒロイン「牧野つくし」役を演じた井上真央さんは、ハマり役として有名です。神尾葉子さんのマンガを実写化した本作は、平凡な女子高校生と学園を牛耳る御曹司との恋愛を描いたラブコメで、2005年にTVドラマ化されると日本中にブームを巻き起こしました。
なかでも、牧野つくしのイジメに立ち向かう姿や、敵対していた「道明寺司」(演:松本潤)に徐々に惹かれていくつくしの演技が視聴者を惹きつけ、「井上真央ハマりすぎ」「キャスティングした人、天才!」などと評価されました。
完結編の映画『花より男子ファイナル』では、道明寺がつくしにプロポーズした4年後を舞台に、盗まれた「婚約の証」のティアラを取り戻すため世界中を駆け巡り、奮闘するつくしと道明寺の姿が描かれます。
当時、井上真央さんは初めての映画主演でありながら、結婚への不安や葛藤、道明寺への愛の再確認など、つくしのなかの心情の変化を見事に演じていました。
また、ラストの結婚式では、紆余曲折を経てついに迎えたつくしのウェディングドレス姿と幸せにあふれた表情に、「色々な苦難を乗り越えるつくしを演じてきた井上さんだからこそ、花嫁姿は息をのむほど美しい」「幸せそうな姿を見事に表現してて、こっちまで幸せになる」と絶賛されました。
同じくTVドラマでヒットしたのが、上野樹里さん演じるピアニスト「野田恵」(のだめ)と、玉木宏さん演じるオレ様指揮者「千秋真一」 が登場する、二ノ宮知子さん原作のマンガ「のだめカンタービレ」シリーズです。
本作は、テレビで放送された連続ドラマと新春ドラマスペシャルに続く『のだめカンタービレ 最終楽章』として「前編(2009年)」「後編(2010年)」の2部作の実写映画化もされ、 不動の人気を築きました。
全てのシリーズでヒロインを演じた上野さんは、美人だけれどズボラで不潔、しかし天才的な音楽の才能を持つというのだめの異色な役どころを見事に再現して、原作ファンを驚かせます。
特に彼女の「ぎゃぼ」という独特な口癖は原作のイメージどおりで、ファンからは「舌足らずで気の抜けた雰囲気までそっくり」「のだめを生身の人間が演じられるなんて!」と高く評価されていました。さらに、のだめの世話を焼き、やがて恋に落ちる千秋を演じる玉木さんもまた、のだめとの絶妙な掛け合いを見せており「このコンビが演じているからこそハマる!」という声が挙がっています。
映画ではヨーロッパを舞台に、音楽的な成長や千秋との恋愛関係の苦悩など、さまざまな心情に葛藤するのだめの姿が描かれました。特に「後編」での、のだめと千秋の連弾シーンは、のだめが演奏を通して千秋に対する想いが高まっていくという、ふたりの関係性を進展させる重要なシーンです。上野さんは「シネマトゥデイ」のインタビューで、現場でも話し合いや確認を重ねていたと明かしています。気持ちの変化を絶妙に表現するため、試行錯誤しながら撮影に臨んでいたようです。
そんな渾身の名演技に「ふたりの恋の行方にドキドキしっぱなしだった」「しばらく余韻に浸ってしまった」と絶賛が集まり、ファンを魅了しています。