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ゲーム少年が夢中で読んでいた「説明書」 いつの間にか消えたのはナゼ?

かつてはゲームのパッケージに必ずといって同梱されていた「説明書」。しかし、それは時代の流れに合わせて形を変え、今ではすっかり消えてしまいました。あれほど魅力的だった説明書が消えたのはなぜ?

説明書はどこへ消えた?

実家の押入れから引っ張り出してきた、懐かしいゲームボーイの説明書(筆者撮影)
実家の押入れから引っ張り出してきた、懐かしいゲームボーイの説明書(筆者撮影)

 昔はゲームの説明書が必ずといっていいほど、パッケージに同梱されていました。

 ゲームショップでソフトを買ったら、帰りの車や電車で説明書を眺め、まだ遊んでいないそのゲームに思いを馳せるのが、昔の子供たちの楽しみでした。

 ところが、今や説明書が付属しているゲームのほうが希少です。ゲームのパッケージを開けても、入っているのは紙切れ数枚だけ。場合によってはそれすらないこともあります。なぜ説明書はなくなってしまったのか、その理由を考察します。

 ひとつめの理由は「ゲームの容量が増えたから」だと考えられます。たとえば、ファミリーコンピュータ『スーパーマリオブラザーズ』であれば、その容量はわずか40キロバイトです。スマホ撮影の写真データ1枚すら収まりません。

 こうなるとさまざまな方法で容量を切り詰める必要があります。グラフィックや音楽はもちろん、ゲーム内容も工夫しなければなりません。ゲームのボリュームを増やそうとすると容量が増えてしまうため、難易度を上げて長く遊べるようにするというのもそうです。

 そのほか容量を抑えるため、ストーリーや世界設定、あるいは操作説明をゲームの外に用意するというのもひとつの手です。そう、説明書には物語や遊び方が記載されており、だからこそ読むのが重要であり楽しかったのです。

 ただし、容量が増えれば、それらの外部媒体に頼っていたものをゲーム内で説明や表現が可能です。現在では、ゲーム内でチュートリアルを用意し、より丁寧に操作を教えることも可能となりました。さらにムービーシーンを用意して、美麗な映像とともに物語や世界設定を披露できるようになりました。

 つまり、昔のゲームにおいて説明書は必然性があったものの、時代の変化によってそれも失われたと考えられます。今でもパッケージ内に基本操作を説明した紙が入っているケースもありますが、それくらいさえわかっていれば問題ないくらいに、ゲームの中身が進歩したといえるのです。

【画像】えっ、懐かし過ぎ! これが「ゲーム少年が夢中で読んでいた説明書」です(5枚)

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