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「1話から?」「大事な補完」 アニオリ要素が見事なアニメたち

昨今はアニメ化されると、「原作の忠実な再現」を求める声も少なくありません。しかし、大幅な改変があってもファンから高い評価を受ける作品があります。今回は、原作が改変されても、ファンに認められたアニメ3作品を振り返りましょう。

良改変すぎて成功例になった?

アニメ『瀬戸の花嫁 全話見Blu-ray』(エイベックス・ピクチャーズ)
アニメ『瀬戸の花嫁 全話見Blu-ray』(エイベックス・ピクチャーズ)

 これまで、原作を忠実に再現していないマンガのアニメ化が、批判されてしまうことは少なくありませんでした。しかし、アニメオリジナル回や大胆に改変した作品でも、高い評価を受けた作品も多々あります。今回は、改変が成功をもたらしたアニメ3作品を振り返りましょう。

●『銀魂』

 2023年に連載開始から20周年を迎えた『銀魂』(原作:空知英秋)は、2006年にTVアニメ化され、計367話が放送されました。天人(宇宙人)の来襲と廃刀令によって侍が力を失っていく江戸時代末期を舞台に、木刀を持つ侍の坂田銀時(CV:杉田智和)とその仲間たちの生き様を描くSF時代劇ギャグアニメです。

 そんな『銀魂』は、アニメ初回から改変がされています。志村新八(CV:阪口大助)と銀時が出会う原作の1話はアニメの3話にあたり、アニメの第1話、第2話では新八や神楽(CV:釘宮理恵)などのキャラクターが次々と登場し、『銀魂』らしいドタバタ劇が放送されました。

 また、オリジナル回では原作だと登場回数が少ないキャラが活躍したり、怒られそうな他作品のパロディを取り入れたりと、原作ファンも新鮮に楽しめる工夫がされています。『新世紀エヴァンゲリオン』の最終回や、野々村竜太郎議員の謝罪会見のパロディなどもあり、恐れ知らずの攻めた姿勢に好印象なファンが多く、「銀魂なら何でもあり」「原作ファンでも楽しめる」「空知先生がやりそうなパロディをちゃんとやってる印象」との声が多く見られます。

●『瀬戸の花嫁』

『瀬戸の花嫁』は「ガンガンウイング」で連載されていた木村太彦先生の同名マンガが原作で、2007年にアニメ化されました。海で溺れた主人公の満潮永澄(CV:水島大宙)が、人魚の瀬戸燦(CV:桃井はるこ)に助けられます。

 しかし、人魚は身内以外に姿を見られてはいけません。人魚の掟を破ればどちらかが死ぬことになりますが、これを回避する唯一の方法が結婚でした。掟を守るために永澄と燦は結婚することになり、このふたりを中心に騒動が巻き起こるドタバタギャグ&ラブコメディです。

 基本的に原作のストーリーに忠実ですが、アニオリシーンやパロディの補完、岸誠二監督のギャグテイストなどによって、一部では「アニメの方が面白い」という声もありました。また、『ジャパネットたかたテレビショッピング』や『24時間テレビ』など、誰もが分かる有名番組のパロディが含まれているので、親しみやすい作品でもあります。

 完全アニメオリジナル回もあり、原作連載中に迎えた最終回もオリジナルストーリーだった同作には、「面白すぎて神回が選べない」「ギャグのテンポが絶妙」といった声もあり、今も評価を得ています。

【画像】え…っ? けっこう違った? これが原作の『瀬戸の花嫁』です(5枚)

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