「生々しすぎ」「何で地上波OKだったの?」衝撃シーンを再現した実写ドラマたち
原作マンガを実写化するにあたり、「いかに再現度が高いか」という観点は原作ファンにとっても重要な視点です。今回は、過激すぎる原作を再現しながら、地上波での放送を見事果たした作品をみていきましょう。
地上波でもおかまいなし? 過激すぎて視聴者困惑

毎年数々のマンガが映画、ドラマとして実写化されています。過激なマンガの実写化映画では映倫から「R15+、R18+」指定を受ける作品もあり、また地上波放送のドラマでも過激シーンが再現されて話題となった作品もありました。今回は、「エロやグロ」が再現された衝撃の実写化ドラマ作品を振り返ります。
●『アカイリンゴ』
2020年から「コミックDAYS」にて連載されているマンガ『アカイリンゴ』(原作:ムラタコウジ)は、2023年に深夜ドラマとして実写化されています。内容が過激なことからアニメ化も実写化も難しいと言われていましたが、まさかの地上波でのドラマ化が当時話題になりました。
性行為が法律で禁じられた日本を舞台に、高校2年生の主人公「犬田光」(演:小宮璃央)が清純派女優「宇宙美空」(演:新條由芽)との出会いをきっかけに、さまざまな事件に巻き込まれていくストーリーです。
性行為そのものが違法という世界観ながらも、本作はほぼ毎話ベッドシーンが盛り込まれており、かなり過激な作品となりました。また、性行為取締官(通称:セトリ)を父に持つ光に「性」の誘惑が及ぶなかで、彼がどんな反応をするかも本作の見どころのひとつでしょう。
視聴者からは「かなり攻めた内容でぶっ飛んでた」「エロいだけじゃなくて、ところどころコメディ要素も含まれててそれを楽しみにしていた自分がいた」と、驚きつつ楽しんでいた人も多かったようです。
●『マイホームヒーロー』
『マイホームヒーロー』(原作:山川直輝 作画:朝基まさし)は、「週刊ヤングマガジン」にて2017年から連載されており、2023年にTVドラマ化されました。同年にアニメ化もされている本作は、凄惨な殺傷シーンが多数描かれ、実写化が決定した際は原作ファンから「どこまで再現できるのか?」と心配する声も少なくありませんでした。
本作の物語は、平凡な推理小説オタクのサラリーマン「鳥栖哲雄」(演:佐々木蔵之介)が、娘の零花(演:齋藤飛鳥)にDVを振るう彼氏「麻取延人」(演:内藤秀一郎)を殺害してしまったところからはじまります。そして、哲雄は延人が所属していた半グレ集団に目を付けられ、事態は思わぬ方向へ向かうのでした。
バレれば哲雄の家族にも危機が及ぶ手に汗握るストーリーの本作は、グロテスクなシーンも多々出てきます。哲雄が知識を活かして延人の死体を処理するシーンでは、風呂場で身体を解体する描写や、解体した肉片の一部をトイレに流す場面などもあり、人によってはここでリタイアしてしまうかもしれません。
ネット上では、「グロさはもちろんあるけど、いつ殺人がバレるかわからないという心理的な怖さもあって見入ってしまった」「リアルを知っているわけじゃないけど死体処理が生々しくてビビった」と、悲鳴もあがっていました。重要キャラの半グレ構成員「間島恭一」役でなにわ男子の高橋恭平さんが出演しており、彼目当てで観たものの、内容に衝撃を受けてしまった人もいたようです。
ちなみに2024年3月から完結編となる映画『マイホームヒーロー』が公開されていますが、原作でいちばん過激ともいえるカルト教団が絡んだ第2部の物語はカットされてしまいました。内容的に実写化できないのは納得ですが、第2部が面白いことは間違いないので、残酷描写が平気な方はぜひマンガで読んでいただきたいところです。