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「物を破壊」以外でどう表現された? 漫画家が到達した「最強」の頂点

バトル作品においてキャラのインフレは付きものです。どこまでも強くなっていくライバルを表現するため「モノを破壊」するだけでは、強さを表現しきれない場合も出てきます。そうしたとき、漫画家はどのようにして「強さ」を表現したのでしょうか?

破壊力はシンプルで分かりやすい強さ表現

画像は「ドラゴンボール超 TVシリーズ コンプリートBlu-ray BOX 下巻」(Happinet) (C)バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
画像は「ドラゴンボール超 TVシリーズ コンプリートBlu-ray BOX 下巻」(Happinet) (C)バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 主人公が次々と現れる強敵を打ち倒して成長していくバトルマンガやバトルアニメは長年にわたって多くの人に愛されてきました。しかしインフレしていく強さの表現には限界があります。どこまでも強くなっていくライバルを表現するため、作家たちがたどり着いた結論について考えてみます。

●『ドラゴンボール』

『ドラゴンボール』は強さのインフレという問題を最もよく表している作品だといえるでしょう。最初はパンチで岩を砕く程度だった孫悟空が、やがて「かめはめ波」で大地にクレーターを作り、星をも破壊する戦闘力を身につけます。

 戦場は地球からナメック星、界王神界にまで拡大し、次から次へと登場するライバルたちも強くなっていく一方です。「スカウター」により戦闘力を数値化したアイデアも新鮮でした。

 しかしフリーザ戦以降は、どの戦闘表現が強いのか分かりづらく感じます。キャラクターの強さが底上げされたことで、素早く動いたり、エネルギー波を発射したり、地形を破壊したりすることで強さを表現するのは、困難になったように見えるのです。

 そこで鳥山明先生が考案した『ドラゴンボール』のラスボスは、「魔神ブウ」でした。魔神ブウは格闘も強いのですが、殴ったり蹴ったりするバトルの枠を拡張し、有無を言わさず相手をお菓子に変えてしまう特殊能力を使いこなします。ベジータ戦の時点ですでに星を破壊できる戦闘力に達していましたから、物理的な破壊という物差しだけでそれ以上を描くのは、徐々に難しくなっていったのかも知れません。

●『天元突破グレンラガン』

 おそらく日本のアニメ、マンガ史上、究極の宇宙的スケールに到達したと思われるのがアニメ『天元突破グレンラガン』です。同作では主人公「シモン」が光るドリルと人間の頭部のようなメカ「ラガン」を見つけたことから、宇宙的スケールの戦いへと発展します。そして二重螺旋のDNAを持つ生命体に秘められた「螺旋力」の高まりによって、ついには「銀河を放り投げる」ほどの戦いにまで到達しました。

 シモンが最後に搭乗した人型兵器は、メカの枠を超えた宇宙的スケールの巨人「超天元突破グレンラガン」です。螺旋力で形成された燃え盛る青い肉体の全長は銀河の3倍といわれており、その全長は52.8光年(約501兆km)とされています。

 この戦いは極限の世界から急激に収縮し、最終的に生身の殴り合いで決着をつけることになりますが、物理的な強さ表現の極地が描かれたといえるでしょう。

【画像】えっ、どうやったら死ぬの? これが最近の「最強キャラ」です(5枚)

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