【漫画】コミュ障の魔王、1人でお風呂に入りたい! 人間界の田舎で「いいもの見つけた」
魔界の頂点に君臨する魔王は、実はコミュ障で戦いが大の苦手。平穏を求めて、人間界のとある田舎へ移住しました。ある日、魔王は「ひとりでお風呂に入りたい」という前々からの願いをかなえようとして……。渡邉ポポさんが連載中のマンガが予想外のほのぼの展開で「面白い」と反響を集めています。
戦いから逃げてきた魔王の、ほのぼの田舎ライフ
魔界の頂点に君臨する魔王は、実はコミュ障で戦いが大の苦手。平穏を求めて、人間界のとある田舎へ移住しました。のんびり田舎暮らしを満喫していたある日、魔王は「ひとりでお風呂に入りたい」という前々からの願いをかなえることに。魔界では多数の世話係に囲まれてお風呂に入っており、陰キャには地獄だったのです。そこでひとり用のお風呂を作ることにしますが……。
渡邉ポポさん(@doradoradon1)による創作マンガ『田舎に引っ越してきた陰キャの魔王様、最高の風呂を発見してしまう』がX(旧:Twitter)で公開されました。本作は「コミックバンチKai」で連載中の『ポンコツ魔王の田舎暮らし』からの一編です。通常の異世界ものとは異なり、戦いゼロのほのぼのした日常が描かれており、魔王の陰キャぶりがかわいくて癒やされます。
読者からは「かわいい」「何だこのゆるふわな魔王様は」「魔王ののんびりレポ好き」「何だかんだ楽しそう」「めちゃ面白い」「お風呂に入りたくなった」などの声があがり、投稿には2.4万いいねの反響が集まっています。
『ポンコツ魔王の田舎暮らし』は単行本が2巻まで発売中です。作者の渡邉ポポさんにお話を聞きました。
ーー『ポンコツ魔王の田舎暮らし』のお話はどのように生まれたのでしょうか?
「異世界系マンガ」というジャンルが近年非常に流行っているので、何か「異世界」の文法やキャラを使ってコメディを描けたらと思ったのがきっかけです。といってもがっつり「異世界転生」モノですと自分の得意な「日常マンガ」にならないと思って、「異世界×日常系」が作れたらと思って描きました。
ーーコミュ障の魔王のキャラクターが面白く、異世界ものとは思えないゆるい世界観がいいですね。このマンガを描くうえで工夫なさっていること、心がけていることなどを教えて下さい。
魔王様の行動やセリフに愛着を持ってもらえるようにすることです。キャラが中心のマンガですので、ストーリーのことはあまり考えずに、「とにかくキャラがかわいく映るように」ということに注力しています。極端にいえば「魔王様がかわいいことをしていればストーリーはなくて構わない」といった感じですね。
ーー今回のマンガにはたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
魔王様が水を満タンに入れたドラム缶を「スッ」と持ち上げているシーンがあるのですが、そのシーンに対していただいた「魔王様の力が強い!」といった感想ですね。
もちろん魔王様なので、ドラム缶くらい簡単に持ち上げられるわけですが、そこを結構「すげえ」とか「魔王様強い」みたいに面白く受け取ってもらいたので、驚きとともに率直にうれしかったですね。こういう基本的なところも描いていくことで、魔王様のキャラももっと良くなっていきそうだと感じました。
ーー『ポンコツ魔王の田舎暮らし』の単行本2巻が2024年5月9日に発売されました。収録内容や見どころなどをご紹介いただけますか?
2巻から、魔王の執事の「ベルーニャ」も田舎生活のお供をするようになります。本当は真面目な執事ですが、魔王様に流されていくうちに少しずつ自堕落になっていきます。魔王だけだった田舎生活にドラゴン2匹と執事も加わり、1巻よりも話の幅が広がってきたので、魔王たちの掛け合いや新しい展開に期待していただけたらと思います。
ーー渡邉ポポさんの漫画家としてのデビューのきっかけを教えて下さい。
デビューまでは結構苦労して、いろいろなタイプのマンガを描いては持ち込みにいきました。4コマとかストーリーものまで。でもあんまり好感触は得られなくて……。ですが、今の「日常系(キャラクター重視)」のスタイルを見つけてからは、驚くほどにうまくいくようになりました。
ーー今後の創作活動について教えて下さい。
今は「日常系」のジャンルで描いていますが、このジャンルの弱点は、だんだんマンネリ化してきて巻を重ねるごとに新鮮味が失われてしまうことです。それを回避するにはどうしたらいいかというテーマを日々考えています。長く楽しんでいただけるマンガを描いていけるようにこれからも頑張っていきたいと思います。
(マグミクス編集部)