アニメの「特殊エンディング」に泣いてしまう理由 エンドロールに涙腺崩壊
物語の結末を描く最終話は、作品の良し悪しを決める重要な回です。最後に流れるエンディングクレジットで、余韻を味わう人も少なくないでしょう。なかには、いつもと違うエンディングを流して、視聴者の涙を誘うという粋な演出をする作品もあります。数多くあるアニメ作品のなかから、3作の「泣ける特殊エンディング」を振り返ります。
『ドラゴンボールファン』なら間違いなく感動する最高のED
アニメ作品のなかには、「泣けるアニメ」というジャンルに振り分けられるものがあります。みなさんもアニメを視聴して、最後に涙を流したことがあるのではないでしょうか。また、ジャンルとしては「泣けるアニメ」ではないものの、物語の結末を迎えて「終わり」かと思わせ、通常とは違うエンディングが流れ、背景で「その後」のキャラクターの様子などを描くという演出で涙を誘う作品もあります。数多くあるアニメ作品のなかから、3作の「泣ける特殊エンディング」を振り返ります。
※この記事には『ドラゴンボールGT』『魔法の天使 クリィミーマミ』『進撃の巨人』最終回についての詳細な記述があります。
●『ドラゴンボールGT』
『ドラゴンボール』(作:鳥山明)は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された原作マンガだけでなく、アニメシリーズも世界的に人気を博していることはいうまでもありません。なかでも、いまだにファンから「最高のエンディング」といわれているのが『ドラゴンボールGT』です。
1996年から1997年までフジテレビ系列で放送された同作は、「魔人ブウ編」から5年後の世界が舞台の、アニメオリジナルストーリーが描かれます。天界に封印されていた「ダークドラゴンボール」によって、「孫悟空」が子供の姿になってしまいます。さらに、宇宙に散らばったダークドラゴンボールを1年以内に回収しないと地球が消滅するという事態にもなり、悟空と「トランクス」、「パン」の3人で宇宙に旅に出るという物語です。
『GT』の最終話では、ラスボスである「超一星龍」を倒した悟空が、「神龍」に乗って「亀仙人」や「クリリン」、死んでしまった「ピッコロ」にあいさつに行き、その後に神龍と一体化する様子が描かれました。そして、さらに時が経ち、悟空と「ベジータ」の子孫も登場し、その後にエンディングが流れます。
この特殊エンディングで『GT』のオープニング曲「DAN DAN 心魅かれてく」が流れ、アニメシリーズ1作目『ドラゴンボール』から『Z』『GT』までの名場面がハイライト映像で映し出されます。さらに、アニメシリーズに登場したさまざまなキャラと、その声優のクレジットも流れます。
『ドラゴンボール』ファンにはたまらない演出で、リアルタイムで視聴していた人からは「ドラゴンボール史上最高のエンディング」「ラストの『これでドラゴンボールのお話はおしまい』のナレーションで涙が止まらなくなった」など、感動の声が相次いでいました。
また、2024年3月に鳥山先生が逝去された際も、「訃報を聞いて、すぐにこのエンディングを思い出した」といった声があがっていることから、多くの『ドラゴンボール』ファンの心に『GT』のエンディングが刻まれていることがうかがえました。