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『およげ!たいやきくん』子門真人の歌声をもう一度…「ドッキリ」のつらい記憶

「希砂未竜」の歌声に驚喜した日

『からくり剣豪伝ムサシロード/音楽編』(ハミングバード)
『からくり剣豪伝ムサシロード/音楽編』(ハミングバード)

 それがきっかけだったのかは分かりませんが、子門真人氏の歌声を耳にする機会は徐々に減っていきました。
 
 それでも1990年代前半までは、『からくり剣豪伝ムサシロード』や『魔獣戦士ルナ・ヴァルガー』、アーケードゲーム『究極戦隊ダダンダーン』のオープニングなど、子門氏の力強い歌声を聞く機会はまだ存在していました。しかし1994年を迎えたあたりから、新曲が完全に途絶えてしまいます。子供のころから当たり前のように聞いていた子門真人氏の歌が、周りから消えていたことに気づいたときは、言い知れぬ寂寥感を味わったものです。

 そんな状況が一瞬だけ変化したのが、1998年に放送された『星獣戦隊ギンガマン』でした。たまたま友人宅で耳にしたその歌声は、間違いなく子門真人氏のもの。……が、なぜかテロップには「希砂未竜(きさみ・りゅう)」の4文字が書かれていました。とはいえ物心ついたときから聞き続けている子門真人氏の歌声を、この耳が聞き間違えるわけがありません。「これは子門真人だ! 復活したんだ!」と、友人とふたりで喜び合っていました。

 しかし残念ながら、ギンガマンの後「希砂未竜」の名前を二度と見ることはなかったのです。「希砂未竜」が子門真人氏だと正式にアナウンスされることもありませんでした。

 あれから22年が経ちました。子門真人氏は引退後にメディアとの接触を完全に断っており、時折TVの「あの人はいま」的な番組で特集されてもモザイクがかかっていて、ご家族からのものも含めて「もう引退した」「そっとしておいてほしい」程度のコメントしか得られていませんでした。

 1944年生まれの子門氏がまだお元気なら、2020年で76歳になります。引退を決断するまでには、上記のドッキリ以外にも色々なことがあったのでしょう。もう表に出たくないというご本人の意思を尊重するしかありません。

 それでも、一度でいいから子門真人氏の生の歌声を聴いてみたい。そう願っている人は、筆者だけではないでしょう。

(ライター 早川清一朗)

【画像】もう一度聴きたい…子門真人氏の楽曲の数々

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