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【漫画】認知症の妻、夫が亡くなったことに2週間気付かず 葬儀後、夫を探しに出かけ…結末が悲しい

同級生が大学最後の思い出を作るなか、卒業直前に葬儀社への就職が決まった塩山あかり。初出勤の日、葬儀社の仕事に戸惑いや驚きを感じつつも懸命に取り組んでいきます。そして、安置室でご遺体と対面し、人生ではじめてお葬式を目の前で見ることになり……? 作者のKimuraさんにお話を聞きました。

葬儀社の仕事を通じて考えさせられる、故人や残された遺族の人生

ご遺体は死後硬直……「夫の口を閉じてほしい」葬儀社に妻が頼んだのは4回目だった!(Kimuraさん提供)
ご遺体は死後硬直……「夫の口を閉じてほしい」葬儀社に妻が頼んだのは4回目だった!(Kimuraさん提供)

 大学卒業後、葬儀社で働くことになった「塩山あかり」。出勤初日から、夫を亡くした認知症の女性とその娘さんのふたりだけが参列する家族葬の業務にあたります。一度もお葬式に参列したことのないあかりは、多岐にわたる仕事に戸惑いや驚きを感じながらも、懸命に取り組みその日の業務を無事に終えます。一週間後、家族葬を執り行った娘さんから電話が掛かってきて……?

 Kimuraさん(@kimurax0778)が「葬儀社で働いています」としてX(旧:Twitter)に掲載した『お葬式にJ-POP』(白泉社)が話題です。今作は、白泉社電子雑誌「黒蜜」にて連載中です。いいね数は7500を超えており、読者からは「他人事ではないですね。どうか安らかに……」「自分の親も高齢なので、何があっても心が折れないように、ちゃんと見守っていきたいって思いました」「葬儀社の仕事ってこんなに大変なんですね。家族を大切に弔ってくれてありがとうございます」などの声があがっています。

 Kimuraさんは漫画家として活動しており、自身の元葬儀社勤務の経験をもとに描いたマンガ『お葬式にJ-POP』1~6巻(白泉社)が電子コミックとして配信中です。

 作者のKimuraさんにお話を聞きました。

ーー今作『葬儀社で働いています』を描くうえでこだわったことや、作品に込めた思いなどを教えて下さい。

 話を綺麗に描きすぎないようにしています。作品自体は作り話ですが、どこかリアルな雰囲気を感じてもらいたく、綺麗さは少なめにし、印象的な場面や言葉を入れて、読後感をいい意味、悪い意味でも残せたらいいなぁと思いながら描いています……!

葬儀社に努める新入社員。彼女が目撃する「最期のお別れ」エピソードを描いた『お葬式にJ-POP』第6巻(著:Kimura/白泉社)
葬儀社に努める新入社員。彼女が目撃する「最期のお別れ」エピソードを描いた『お葬式にJ-POP』第6巻(著:Kimura/白泉社)

ーー葬儀会社や喪主の方の様子がとてもリアルに描かれています。実際に取材などには行かれたのでしょうか? リアルさを出すために工夫したことがあれば教えて下さい。

 私自身、大学卒業後、葬儀会社に就職していたこともあり、取材は行っていません。ときどき葬儀の知識の面で分からないことがあると、元職場の方に連絡をとり、教えてもらっています!

 スタッフの動きや、故人様の周りの方々の様子を働きながら見てきたので、作り話でも少しリアルな雰囲気を描けたのかもしれません……! そして話を綺麗に描き過ぎないことです(笑)。

●白泉社電子雑誌「黒蜜」で連載中の『お葬式にJ-POP

(マグミクス編集部)

【マンガ本編】2週間、夫が亡くなったことに気付かずいた認知症の妻 葬儀後、夫を探しに出かけ…悲しい結末とは

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Kimura

漫画家。自身の元・葬儀社勤務の経験をもとに描いたマンガ『お葬式にJ-POP』全6巻(白泉社)が発売中。