アニオリ展開がアツい! 原作ファンも、作者も絶賛した24年春アニメ
2024年春アニメは人気マンガを原作とする作品が多く、そのなかでも「アニメオリジナル」シーンのクオリティの高い作品が話題になっています。アニオリは原作ファンにとって賛否に別れることも多いものですが、どのような点が評価されているのでしょうか。
冒頭から迫力全開のアニオリに「心臓がもたない」
アニメオリジナルシーン、いわゆる「アニオリ」は、原作の世界観やストーリーにも影響を及ぼすことが多く、賛否が別れやすいものです。しかし、なかには的確なアニオリで作品を引き立て、絶賛されることもあります。2024年春アニメのなかにも、そのようにアニオリが絶賛されている作品が見られました。
●『鬼滅の刃 柱稽古編』
「鬼殺隊」と鬼との壮絶な戦いを描いた大人気マンガ『鬼滅の刃』(著:吾峠呼世晴)を原作とするTVアニメシリーズは、第4期にあたる『柱稽古編』が5月12日から放送されています。「柱稽古編」は、原作コミックスでは15巻から16巻に収録されている短いエピソードです。そのため放送開始前から、1シーズンを持たせるためにアニオリが加えられると予想されていました。
6月2日現在、第4話まで進み、予想通り毎話アニオリが加えられており、そしてこれが期待以上に高いクオリティと称賛の声があがっています。
たとえば、第1話の冒頭は「風柱」の「不死川実弥」(CV:関 智一)と「蛇柱」の「伊黒小芭内」(CV:鈴村健一)の共闘で、鬼から女性を救い出すというアニオリのシーンが描かれました。アニメでは初めて呼吸法による戦闘シーンが披露されたふたりの迫力ある演出に、「圧倒されて心臓が持たない」「ふたりの息がぴったりで関係性が良い」など、感動したファンの声が相次ぎました。
続く第2話では、「水柱」である「冨岡義勇」(CV:櫻井孝宏)の過去回想が原作以上に掘り下げられ、同期だった亡き「錆兎」(CV:梶 裕貴)との修行シーンや、錆兎の繰り出す「水の呼吸」の剣技も描かれています。これには「梶さんボイスで『水の呼吸』が聞けるなんて」「より泣けた」と、ファンにとって嬉しいシーンになりました。
「毎回、話の膨らませ方が天才」「制作陣の本気度がすごい」など、原作補完以上のクオリティに感嘆する声があがっています。「柱稽古編」はまだ序盤であり、今後のアニオリ展開にも期待が高まるばかりです。
『鬼滅の刃 柱稽古編』は、毎週日曜23時15分より、フジテレビ系列にて放送中です。
●『ゆるキャン△ SEASON3』
TVアニメ『ゆるキャン△』(原作:あfろ)は、臨場感のある美麗なアニメーションや、ゆるく楽しい雰囲気で注目され、アウトドアブームの火付け役のひとつといわれており、第3期も評判を呼んでいます。
第3期は、主人公の「志摩リン」(CV:東山奈央)が祖父とキャンプをした幼少時の思い出を振り返る、アニオリのエピソードから始まります。壮大な自然や祖父との微笑ましいやり取りに、「1話から見ごたえありすぎ」「小学生のシマリンに癒された」などと、喜びの声が挙がりました。
その第1話では愛知県奥三河地域のスポットが多数登場し、「道の駅どんぐりの里いなぶ」でリンが食べていた「いなぶカステラ」は放送後、商品が売り切れるほどの反響を見せています。また、アニオリエピソードで最後の舞台となった「井山展望台」も、美しく壮大な雰囲気で視聴者を惹きつけました。しかし、現在は立ち入り禁止であるため、アニメ『ゆるキャン△』の公式サイトでは注意喚起がなされています。
『ゆるキャン△』は3期目にして制作会社が変わったことで、放送前には作品独特の空気感が失われるのでは、などの心配の声もありました。しかし、放送されてみると「ちゃんとゆるキャン△で安心した」「ほっこりする雰囲気が継続されていた。これを待ってた!」といった評が大勢のようです。ご当地グルメや聖地巡礼など、『ゆるキャン△』が巻き起こす、今後のブームからも目が離せません。
『ゆるキャン△ SEASON3』は毎週木曜夜、AT-X、TOKYO MX、BS11ほかにて放送中です。