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変身ヒーロー衰退期の名作『仮面ライダーX』 高視聴率を獲得するも、打ち切りの理由

『仮面ライダーX』が紡いだ夫婦の縁

『仮面ライダーアギト』Blu-ray BOX 1(仮面ライダーアギト Blu-ray BOX 1)
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『仮面ライダーX』の見どころとして挙げられるのは、序盤に登場した水城涼子、水城霧子の双子姉妹と神敬介の関係性です。かつての恋人である涼子が「GOD」の一員となり、その妹である霧子は敬介を助けます。大人になってから見返してみるとなかなか面白い人間ドラマが展開されているのですが、演じている役者が同じなので、子供だと何が何だが分からなかったかもしれません。結局8話で両者ともに死亡という形で退場してしまったのが残念です。なお、演じていた美山尚子さんは『X』への出演を機に速水亮氏と交際を開始し、翌1975年に結婚しています。そんなおふたりの息子が俳優の香坂優介氏で、『仮面ライダーアギト』のオーディションの最終選考まで残りましたが、「仮面ライダーに二世俳優は使わない」という方針により落選してしまいました。

 ちなみに神敬介を演じた速水亮さんは既に『ガメラ対大魔獣ジャイガー』で主役を演じた経歴を持ち(このときの芸名は炎三四郎)、その後、さまざまな作品で芸名を変更しながら活動していましたが、『仮面ライダーX』を機に「速水亮」に改名し、以後この芸名を使い続けています。TVの昼メロドラマで長く活躍し、映画『戦国自衛隊』にも出演。2014年には劇場版『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』に34年ぶりに神敬介として登場し、元気な姿を見せてくれました。

 さて、肝心の『仮面ライダーX』ですが、ライバルであるアポロガイストとの死闘やライドルを使用した剣劇アクションなど新たな試みが随所に見られましたが、この頃すでに変身ヒーロージャンルは衰退を始めていました。その大きな理由として挙げられるのが、1972年に放送を開始したアニメ『マジンガーZ』の存在です。瞬く間に子供たちの人気を獲得し、大きな売り上げを上げた『マジンガーZ』に続けとばかりに多くのロボットアニメが登場し、そのあおりを受けて『仮面ライダーX』の人気は低迷します。平均視聴率は関東で16.9%、関西で20.2%と現代から考えれば間違いなく大ヒット作品なのですが、あえなく打ち切りが決定してしまします。

 準レギュラーとしてライダーマンの参戦も予定されていましたが、ライダーマン役の山口暁氏がこの頃『電人ザボーガー』の主演を務めており、多忙のため実現しなかったそうです。果たしてライダーマンが毎回登場していたらどうなっていたのか? それは特撮番組の歴史における、IFなのでしょう。

(ライター 早川清一朗)

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