小学校に入る前から始まっている? 勢いづく「プログラミング玩具」
今年2020年4月より小学校で「プログラミング」が必修科目となりますが、メーカー各社では小学校入学前の未就学児を対象とした「プログラミング的思考」を育む玩具の開発、販売が進められ、玩具の新たなジャンルを形成しつつあります。
「アンパンマン」や「ドラえもん」と一緒にプログラミング的思考を学ぶ
2020年4月より、全国の小学校でコンピュータの動作原理やプログラミング的思考への理解を促す「プログラミング教育」が必修化されます。将来のIT人材育成が展望される一方、各メーカーからは小学校入学前の未就学児に向けて、プログラミング的思考を育む玩具があいついで発売されています。
2019年10月には、幼児期の子供に絶大な人気を誇る「アンパンマン」の玩具として、「はじめてプログラミング!どの道とおる?アンパンマンドライブカー」が発売。日本テレビ系列で放送中のTVアニメ『それいけ!アンパンマン』の放送時間にもたびたびCMが流されています。
玩具は、目的地のパネルまで進む指示をアンパンマンカーに出すことで、「動きに対してどのような指示の組み合わせが必要か」というプログラミング的思考の基礎を、遊びながら学べる仕組み。対象年齢は3歳に設定されています。
また、バンダイより発売された「ころがスイッチ ドラえもん ワープキット」は、立体的なコースを試行錯誤を繰り返して作成し、ボールを目的地まで誘導する玩具。小学館とサンケイリビング新聞社が共同で行うプロジェクト「こどもリビング」内の2019年流行チェック「こどもザ・ベストテン」で、”子どもが関心を寄せる流行第1位に同玩具が選ばれています。
小学校で必修となる「プログラミング授業」は、プログラミング自体の技術というよりは、「プログラミング的思考」を育むところに重点があるといわれています。このことにいち早く対応したコンテンツも登場しています。
小学館「小学一年生」では、すでに2019年4月号からプログラミングをテーマにしたマンガ「プログラミングにゃんじゃ・にゃにゃまる」の連載や、プログラミング的思考を用いるパズルやクイズなどの掲載を開始。2020年度の教育改革に向けて、自分で考え、表現、判断し、実生活に活かす能力の育成、いわゆるアクティブラーニング的手法のコンテンツを充実させていくとしています。
言わずもがな、IT技術が浸透している現代の生活において、早い段階から身の回りの”仕組み”を理解することは大切です。そうした教育の機会は小学校よりも早く、未就学児の遊びの場にも押し寄せてきているといえるでしょう。
(マグミクス編集部)