連邦もヤバい? 『ガンダム』一年戦争末期のパイロット不足ジオンより深刻だった説
『ガンダム』の一年戦争末期、ジオン軍は深刻なパイロット不足に悩まされました。しかしながら連邦も、実はそう変わらない状況だったのではないかと推察されます。むしろより深刻だった可能性も。なぜそういえるのでしょうか。
ジオン軍が陥った深刻な人材不足

アニメ『機動戦士ガンダム』は、人類が宇宙に進出した「宇宙世紀」を舞台に、一年戦争と呼ばれる壮絶な戦争を描いた作品です。この戦争は、後の時代にも多くの派生作品を生み出し、今なお語り継がれる深いドラマと壮大なスケールで人々を魅了し続けています。
一年戦争は、単なるエンターテイメントを超えた、深い考察の余地を残す側面があります。特に、戦争末期におけるジオン公国軍と地球連邦軍のモビルスーツ(MS)パイロットたちの状況を比較することで、戦争の悲劇と、その後の宇宙世紀の歴史に与えた影響について、新たな視点を得ることができるのではないでしょうか。
一年戦争末期、ジオン公国軍は劣勢に追い込まれ、パイロット不足という深刻な問題に直面します。多くのベテランパイロットが戦死し、戦局を挽回するためには新たな戦力を投入する必要がありました。しかし人材不足はジオンにとって大きな壁となり、学徒動員という苦渋の選択を余儀なくされます。
2004年から2006年にかけ制作された3DCGアニメ『機動戦士ガンダム MS IGLOO』には、そうした戦争末期に駆り出された少年たちの理不尽な状況が描かれていました。限られた訓練期間の中でMS(正確にはモビルポッド)の操縦を習得し、戦場へと送り込まれる少年たちの姿は、戦争の残酷さを改めて訴えかけます。
また、ジオン軍の新型高性能MS「ゲルググ」は、おもに学徒動員兵に割り当てられ、その性能を活かすことができなかったという設定もあるようです。
しかしここでひとつの疑問が浮かびあがります。パイロット不足は、はたしてジオン軍だけの問題だったのでしょうか。